衆議院の安住予算委員長は、安倍派の元会計責任者の参考人招致をめぐり、与野党の協議が今後もまとまらない場合、野党が多数を占める委員会で議決を行うか自らが判断するとの考えを示しました。
野党側は、安倍派の裏金事件をめぐり、政治倫理審査会での派閥幹部の発言と、元会計責任者が裁判で証言した発言に食い違いがあるなどとして、元会計責任者を予算委員会で参考人招致するよう求めています。
これに対し、与党側は元会計責任者が弁護士を通じ、▼裁判で証言した以上の話はないことや、▼家族にさらに迷惑をかけることになることなどを理由に参考人招致を差し控えたいと回答しているとして反対しています。
安住予算委員長は臨時国会の会期末を迎えたきょう、「与野党の合意が得られなかった」として、今の国会での参考人招致について見送る考えを示しました。その一方で。
衆議院 安住淳 予算委員長
「その方(元会計責任者)を国会に呼ばないままに真相解明ができるのか。それともやっぱり呼んできちっとお話を聞いた方がいいのかというところが、私が判断する基準になると思います」
安住氏はこのように述べ、与野党の協議が今後もまとまらない場合、野党が多数を占める委員会で議決を行うか自らが判断するとの考えを示しました。
参考人招致は全会一致が原則であるものの、委員長が招致について委員会に議決を求めることができます。