フレンチブルドッグやパグ、キャバリアなどのいわゆる『鼻ぺちゃ』の短頭種わんこは、『ぶさかわ』なところが魅力的。ですがそれゆえに他の犬種よりも病気のリスクを多く抱えています。どんなことに注意してあげればいいのでしょうか?
️要注意!鼻ぺちゃゆえの病気
短頭種気道症候群
鼻ぺちゃのわんこ特有の疾患として最も有名なのが短頭種気道症候群。これは短頭種のわんこの体の構造上、生まれ持った障害のようなもので、激しいイビキや呼吸音、過度のパンディングなどが代表的な症状です。
短頭種あるあるなのは間違いありませんが、だからといって放置していると重症化し、ときには命に関わる場合もあります。すぐに命に影響しなかったとしてもQOLを著しく低下させることもあるため、適切なタイミングで受診することが大切です。
熱中症
短頭種のわんこが飛行機の貨物室に受け入れてもらえないというのは有名な話です。それだけ短頭種のわんこは体温調節が苦手であり、特に暑さには弱いため、熱中症にかかりやすいというリスクを抱えています。
これは短頭種気道症候群による場合も多いですが、病気と呼べるまで進行していない場合でも先天的に暑さは苦手ですから注意が必要です。
歯周病
成犬のおよそ8割が歯周病を発症していると言われるほど、わんこにとって歯周病はリスクの高い現代病です。
短頭種のわんこの場合、このリスクは更に上がります。これはマズルが短い構造上、歯が密集して生えていたり歯並びが悪くなってしまいがちなことが原因と考えられています。
皮膚炎
鼻ぺちゃゆえに顔にしわが多いのが短頭種の特徴です。そのしわくちゃな表情がまた独特で愛らしいポイントでもあるのですが、しわくちゃゆえに発症しやすいのが皮膚炎です。
これはしわの間にゴミや皮脂が溜まってしまい菌の温床になってしまうことが要因と考えられています。
壊死性髄膜脳炎
壊死性髄膜脳炎は別名『パグ脳炎』とも呼ばれるように、パグやペキニーズなど特定の犬種に好発する疾患です。
病名の通り、大脳皮質に発生した炎症が徐々に広がり、脳全体が炎症を起こしたり壊死していく恐ろしい病気です。
多くは9か月齢から3歳くらいまでの若いわんこで発症しますが、進行が早いことに加えて残念ながら予後も悪いことが知られています。
️鼻ぺちゃわんこが健康で暮らすために
気温管理に注意する
短頭種のわんこが体温調節が苦手なのは上述の通りです。そのため気温管理には十分に注意してあげる必要があります。
特に日本の夏の暑さは短頭種わんこたちには過酷です。息遣いが荒い、よだれがひどいなどの症状が見られたら、冷房を使いながら適温を確保しましょう。
清拭や歯みがきなどこまめなケアを
短頭種ゆえの皮膚炎や歯周病リスクを予防するためには、日々のケアをこまめかつ入念に行う必要があります。濡れタオルなどでシワの間までしっかり拭く、歯みがきを行うなどの習慣をつけて清潔を保つことが大切です。
太らせすぎない
短頭種気道症候群の発症リスクを少しでも減らすため、体重管理をして太らせすぎないことが大切です。
肥満が万病の元となるのはどの犬種でも同じですが、短頭種にとっては肥満は更に健康リスクを上げるということを心得ておきましょう。
️まとめ
短頭種の見た目はとても魅力的ですが、一方で、人間の身勝手な品種改良の結果として生み出されたという批判もあるのが事実です。
私たち人間には、短頭種のわんこが少しでも健康に暮らせるよう、工夫と配慮をする責任があるといえるでしょう。
関連記事
・洗顔をしていたら、背後に犬が来て…まさかの『渾身のお手』を披露して立ち去る姿が30万表示「可愛すぎるww」「誇らしげで草」と絶賛の声
・「愛情を受けている犬」と「愛情不足な犬」の違い
・犬が寝ている時にしてはいけない4つのNG行為
・飼い主から愛されている犬の特徴5選
・『帰省した兄』がこっそり部屋で待っていると、気づいた犬が…予想を上回る『最高すぎる反応』が29万再生「凄い喜び方」「感動の再会」と称賛