猫を迎える際にどんなことを知っておきたい?体の特性や覚えておくべき注意点まで【現役獣医が解説】

2025-03-18 17:20

猫ちゃんは気まぐれだったり、こだわりが強い子が多かったり、不思議な生き物というイメージを持っている飼い主さんも多いのではないでしょうか。しかし、猫ちゃんの良さがわかると猫ちゃんとの生活は病みつきになるという飼い主さんの声を良く聞きます。猫ちゃんをお迎えする前に知っておくと良い情報についてお話させていただきます。

猫ちゃんてどんな生き物?

カメラ目線の猫

人間とは全く異なる生き物である猫ちゃんですが、どんな生き物なのか知っておく必要があります。

良かれと思ってしてあげていたことが逆にストレスになってしまっていたり、猫ちゃんとの距離を作るきっかけになってしまうこともあるでしょう。

こだわりの強い子が多いです

こだわりの内容はそれぞれですが、猫ちゃんはこだわりが強い子が多いです。

どんなものを好み、どんなものを嫌がるかということは猫ちゃんの個性が現れます。また、育ってきた生活環境が影響することも多いです。

お家に迎える前にどんな生活をしていたのか、そしてどんなこだわりがある子かということをスタッフさんやブリーダーさんであれば把握している可能性が高いです。

お家に迎える際に聞いてみると、これからの生活のヒントになるかもしれません。

人間にとっては気付きにくいようなちいさなこだわりも猫ちゃんにとってはとても大切なことで、ごはんが食べられなくなったり、排泄ができなくなったり健康を害してしまうきっかけになることもあるため、軽視せずに向き合えると良いでしょう。

独特の距離感を好む子が多いです

猫ちゃんは独特の距離感を好む子もたくさんいます。

飼い主さんの立場として、たくさん触れあってかわいがってあげたい気持ちがあると思いますが、猫ちゃんにとって負担になってしまう場合もあります。

好む距離感も個体差があり、猫ちゃんの性格や育ってきた生活環境によって異なります。

お家に迎える前はどのようにスキンシップをとっていたかということが聞けると、初めて触れ合う際も猫ちゃんのペースに合わせてあげられる可能性が高いです。

猫ちゃんの好むタイミングで触れ合いたい子、飼い主さんや人が大好きで遊ぶ時間がないとストレスに感じてしまう子、人と同じ空間にいるだけでストレスに感じてしまう子など様々です。

どんなタイプの子か、猫ちゃんに触れあってきた人の意見を聞くことでどのように距離を縮めたらいいかという方法が考えやすくなるでしょう。

健康管理ではこんなことに気を付けたい

猫ちゃんはこだわりの強い子が多く、距離感のとり方も猫ちゃんの性格によって様々というお話をさせていただきました。

そのため、猫ちゃんが普段と様子がおかしいことなどを初期に見つけづらい場合もあります。

食餌管理や排泄の管理など普段の様子をしっかり観察し、変化に気づいたら体調変化や何か精神的な負荷となっているものを疑う必要があるでしょう。

お家に迎える前にどのような健康管理をしていたか、どんな体質の子だったかということを聞いておくことも飼い主さんとの生活をよりスムーズにするためのヒントになり得ます。

お家に迎える前の生活から、飼い主さんとの生活をイメージして、ご家族などとこんなことは気を付けようと決めておくと健康管理もスムーズになり病気の早期発見などにもしやすい可能性が高いです。

今まで触れ合っていたスタッフさんやブリーダーさんが気を付けていたこと、なりやすい体質などの話を聞けると、より何に注意をすべきかもわかりやすいでしょう。

猫ちゃんの体の特性について

診察を受ける猫

人と同じように猫ちゃんも生まれ持った体の特性があったり、自分の体に適した生活サイクルがあったりする場合があります。

また、健康面でどんなふうに気を付けて過ごしてきたかということをあらかじめ把握しておけると安心です。

体の個性の有無について

人と同様に生まれ持った体の個性がある猫ちゃんもいます。

ペットショップなどでは定期的に検診をして確認をしている場合が一般的です。

例えば

  • 噛み合わせの異常の有無
  • 臍ヘルニアや鼠径ヘルニアの有無
  • しっぽや手足の骨格の異常の有無

などが挙げられます。

噛み合わせは不正咬合とも呼ばれ、骨格のズレにより歯が歯肉や唇の部分に刺さったり、上手にものが噛めなかったりする場合があります。

多少のずれであれば身体的な特性に限られ、病的なトラブルを起こす可能性は低いですが、程度が大きいと歯肉や唇を傷つけてしまったり、歯石のたまりやすさなどが見られるようになるため口腔内の処置を必要とするケースもあるため、確認が必要です。

臍ヘルニアはいわゆるでべそとも言われ、鼠径ヘルニアは後肢の付け根の腹側の部分に生じる可能性があるものです。

それぞれ組織の結合が不充分で穴状になっていることで、脂肪組織などが体腔からはみ出してしまう状態をヘルニアと呼びます。

程度によってヘルニアの内容物が消化管になってしまったり、はみ出した状態でヘルニアの穴が閉じようとすることで締め付けられて壊死してしまうなどの問題が起こる場合もあるため、ヘルニアの程度によっては外科的な処置が必要となる場合もあります。

そして、しっぽや骨格の問題の有無です。猫種によっては骨格を変形させて作られた猫種であることにより、関節などが変形してごつごつとした形状になってしまう場合があります。

体の特性としてごつごつとしているだけであれば問題はありませんが、痛みや違和感を感じる場合はハウスのクッション材などを負担になりにくいものにするなど考慮してあげる必要があります。

予防について

猫ちゃんには気を付けるべき感染症がたくさんあります。

ウイルス性の疾患や、猫風邪と呼ばれるようなウイルス・細菌などが関連する鼻気管炎、ノミやダニなどの外部寄生虫による感染など、どれも猫ちゃんの健康に大きな問題となるものばかりです。

お家に迎える前にどのような予防がされているのかということを確認し、お家の生活環境に迎えるにあたり、足りないものは出来るだけ早めに行い、今まで行なわれてきたものも引き続き予定に合わせて行う必要があります。

例えばすでにお家に猫ちゃんがいる状態で新しい猫ちゃんを迎えるのであれば、感染を拡大させないために、お互いにどの程度の予防を行なっているのかお迎え先からもお家の猫ちゃんの予防状態も双方で確認する必要があるでしょう。

住んでいる環境が都市部から郊外部へ変わる場合なども予防すべき寄生虫の種類が増える場合なども考えられます。

今までの生活について

猫ちゃんは少しの変化も敏感に察知し、ストレスに感じてしまう場合もある生き物です。

お家に迎えた後の生活が今までとあまりに違うことで大きなストレスに感じてしまうこともあるでしょう。

ご飯はどんなものを食べていたのか、一日何回のごはんだったのか、排泄はどのようなトイレで行なっていたのか、健康面で特に気を付けるべきことがあるかどうかなどの情報は、お迎えする前に触れあってきたスタッフさんやブリーダーさんに確認しておくと安心です。

お家で合わせられそうな習慣は合わせて、難しそうな場合は少しずつ切り替えていくことをおすすめします。

食べているごはんなどもまずは同じものを購入して少しずつ切り替えていくことで猫ちゃんの消化器への負担も軽減できます。

猫ちゃんとの生活、実は誤解していませんか?

トイレに入る猫

猫ちゃんとはこういう生き物なのではないかという先入観を持っている場合もあるかもしれません。

じつはその先入観が猫ちゃんにとってストレスになってしまったり、健康を害してしまうこともあります。

トイレの数について

猫ちゃんは習性かによって砂場のようなトイレに排泄をしてくれる子が多いため、あまりトイレを失敗することが少ないケースが多いです。

トイレも一つ用意すれば大丈夫という認識の飼い主さんも多いのではないでしょうか。

しかし、トイレの個数は一つでは不充分な場合もあり、多頭飼いの場合は個々の関係性なども考慮すると頭数+1個あることが望ましいとされています。

1匹で飼育されている猫ちゃんも、こだわりや環境の変化などに応じて複数個用意してあげた方がストレスなく排泄ができる場合もあります。

お水の与え方

猫ちゃんはお水の摂取の仕方もそれぞれの個性が現れます。

お水を飲む容器がひとつあればよいと思われがちですが、容器が猫ちゃんの好ましいものでなかったり、飲みたいお水と異なるとあまり水を飲んでくれないなどのトラブルにつながる場合もあります。

例えば、猫ちゃんはお水の容器の素材のこだわりがある子もいます。

陶器が好きな子、金属の容器が好きな子、飲水器が好きな子など様々です。

水の温度が冷たいものや常温が好みの子、ずっと溜まっている水や流れているような動きのある水が好きな子などお家の猫ちゃんがどんな水を好んで飲んできたかということを知ることで、その子の好んできたお水の飲み方を提供してあげることが可能となります。

また、お水を飲むことがあまり好きではない猫ちゃんの場合、ウェットフードの導入も検討した方が良い場合もあります。

お迎えする際に決めた容器であまり水を飲んでいないようであれば、タイプの違う水の容器を何種類か置いてみた方がよいケースも考えられるでしょう。

シャンプーは必要??

人と同じようにいつも清潔にしなければならないという先入観がある飼い主さんもいるかもしれません。

個体差がありますが、お風呂に入ることはとても難しい猫ちゃんが多いです。

例えば、シャワーの水圧や音もびっくりする要素であったり、ドライヤーの音や風圧も猫ちゃんにとっては苦手な要素である可能性が高いです。

定期的なシャンプーがストレスにならない猫ちゃんであれば、飼い主さんとのスキンシップの一環として行うことも良いと思いますが、嫌がる猫ちゃんに無理やりシャンプーをすることで大きなストレスがかかり負担になってしまう場合があります。

猫ちゃんは好む子以外は無理にシャンプーをする必要はありません。

汚れた場合はタオルタイプのシートなどで汚れをふき取る程度でも充分皮膚の清潔を保てます。

嫌がる猫ちゃんを頑張ってシャンプーしようとすることで、飼い主さんとの信頼関係が破綻してしまったり、距離ができてしまう可能性もあるため、猫ちゃんのシャンプーは必ずしも必要なわけではありません。

まとめ

飼い主と猫

猫ちゃんと今まで一緒に生活したことのある飼い主さんも、初めて一緒に生活する飼い主さんもわからないことがたくさんあると思います。

何もわからないまま生活を始めることで、楽しさよりも不安が勝ってしまったり、後からあの時に実はこんなことをしておいた方が良かったということがわかることもあるでしょう。

そうならないために、お迎えする前の様子を今まで触れ合ってきたスタッフさんやブリーダーさん、猫ちゃんという生き物について専門家である獣医さんやブリーダーさんにいろいろなことを確認したり相談したりしながら生活をすることで飼い主さんの負担も軽減できる可能性が高いです。

長ければ20年近いお付き合いになる可能性のある猫ちゃんとの生活を、不安だけでなくより楽しく充実したものとして始められたら良いですね。

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