サラダ「1000円超」でも行列…人気のウラにある「新たなニーズ」とは?【THE TIME,】

副菜のイメージが強いサラダですが、専門店では1000円以上するサラダに行列も。スーパーでも売り場を拡大するなど人気が高まっています。
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「1000円超」でも食べたいワケ
平日のランチタイムに行列ができていたのは、サラダ専門店『WithGreen』東京ミッドタウン八重洲店(東京・中央区)。
すべて手作りで提供するメニューは、
ゆで卵やトマト・きゅうりなど彩り鮮やかな「レッドチリチキンのコブサラダ」(Mサイズ・1470円)など10種類以上。
一番人気は「砂肝ともやしナムルのサラダ」(M・1250円)です。
THE TIME,マーケティング部 新名真愛部員:
「野菜シャキシャキ、砂肝のコリコリ!食感が面白い」
Mサイズはボウルの直径が19cm、深さ8cmほどで、1人分の大きさ。S・Lサイズもありますが、どれも値段は“1000円超”とややお高め。それでもお客さんからは…
20代女性(鉄道関連):
「最近、お野菜高いので自分で用意するより専門店に行く」
40代女性(化学メーカー):
「スーパーで買っても野菜自体高いので、美味しいものを食べたいなと」
サラダで「満足感」を出す工夫
カスタムサラダ専門店の『CRISP SALAD WORKS』虎ノ門ヒルズ店(東京・港区)では、多くの男性客が。しかも、リピーター揃いです。
「会社に来るときはほぼ毎日来ている」(50代男性・医療機器メーカー)
「週に1~2回。ずっとオフィスにこもっているので食事くらいは気を遣って」(20代男性・設計事務所)
レシートには<自分の愛称>と<来店回数>が印字され、「男性の好奇心などをくすぐっているのかなと思う」(『CRISP SALAD WORKS』唐橋マーケティング部長)と話しますが、お腹を満たす工夫もしています。
クルトンを多めにしたり、3種類のナッツを使用するなど、食感で満足感を刺激。
「最初は疑っていた」という20代の男性客も、「トッピングに歯ごたえがあるものが多いので、お腹いっぱいになる」と話します。
青果店直営で「コスパ抜群」
専門店も増加し、総務省のデータによると「生野菜の購入額」は横ばいなのに対し、「サラダの購入金額」は年々上昇しています。
東京・渋谷の老舗青果店でも“直営”のサラダ専門店『to you Farm』を展開。特徴は「野菜にこだわっているのが見てわかる」(女性客)という新鮮さだけでなく、お値段も。
大きさは、直径21cm、深さ6cmほどで、
▼ハーブチキン・カッテージチーズ・キヌアたっぷりで一番人気の「プロテインサラダ」(750円)
▼ローストビーフ・ハーブチキン・ベーコン・卵がてんこ盛りの「高タンパク質サラダ」(900円)など、定番7種類すべてが1000円以下です。
山田店長:
「70年青果業をやっているので、独自の仕入れのルートがある。定期的に1・2か月ごとで定額で仕入れられるようになっているので、あまり相場に左右されず提供できている」
さらに午前11時までは、卵・ベーコンなどがのったサラダとスムージーのセットが700円になるモーニングサービスまで。
「たっぷり入っているので、外回りに行く前の朝ごはん代わりにちょうどいい」(20代女性・営業職)と出勤前に立ち寄る人も多く、2024年には新しい渋谷のランドマークタワー「Shibuya Sakura Stage」に、イートインもできる2号店を出店するほどの人気ぶりです。
人気のウラに“新たなニーズ”
サラダ人気は、スーパーでも。
『サミットストア』桜木町コレットマーレ店(神奈川・横浜市)では、入口の一角に山積みのサラダゾーンがあり、
▼少し小ぶりの「えびとアボカドのサラダ」(237円)
▼レモンドレッシングで食べる「リコピン&ネーブルオレンジのサラダ」(645円)など選ぶのに迷うほど多種多様。
すべてが店内手作りで、「作ってもすぐに売れちゃう」(店員)ほど人気だといいます。
青果部バイヤー・金森さん:
「以前は副菜としてサラダを販売していたが、新たなニーズとして“サラダそのものが主食”になっている。食事の代わりになるような商品を提案できたら買っていただけるのではないかと」
いまや“主食”のサラダ。野菜の価格が安定しない今だからこそ、美味しいサラダを買い求める人が増えているようです。
(THE TIME,2025年4月7日放送より)