愛猫の『がん治療』に有効な化学療法を、AIが教えてくれる!ゆくゆくは世界中で利用可能に 米国

2025-04-11 06:00

AIを利用して、がんになった猫に対する「最適な化学療法」を提案するサービスが始まっています。個々の猫に合った適切な薬剤を迅速に投与することで、体に負担をかけずに寛解状態へ導くことが期待されています。

化学療法をより効果的に

点滴を受ける猫

画像はイメージです

AIが猫のがん治療に役立つと期待されています。

「ImpriMed」社のIlona Holcombe博士によると、AIを使用してがんの症状に応じた化学療法の使い方を選定することで、効果的な治療ができるというのです。

「がんの化学療法」というと、人間の患者が副作用に苦しむ例をよく見かけるため、愛猫に対して行うのをためらう飼い主もいることでしょう。

しかし猫の化学療法は投与する量が人間の場合よりかなり少ないので、副作用は最小限に抑えられます。完全に治癒するのではなく「寛解の状態」をめざすのであれば、投与量がごく少なくてすむのです。これによって、飼い主が愛猫と過ごす充実した時間を長く伸ばすことができます。

使用する薬をAIが提案

薬瓶を前に、しかめ面の猫

画像はイメージです

通常化学療法に使われるいくつかの薬のうち、猫の治療に利用されるのはごく一部です。残りは最初の薬剤に反応しないか、再発したケースにだけ使用されます。特定のがんに対してどの薬剤をどれだけ組み合わせるかは、個々の猫やがんの種類によるため、試行錯誤が必要になる場合があります。

このためImpriMed社は、過去のがん細胞の分析結果や症例に基づくAIプログラムを使用することで、猫が治療にどう反応するかを予測できるようにしたのです。

同社は患畜である猫のがん細胞を採取し、いくつかの治療法を実験して、どの薬剤が一番効果的かを判断します。そして1週間以内に担当獣医師に治療法をアドバイスするのです。患畜のがん細胞に対してもっとも効果の高い薬剤を使うことは、ほかの健康な細胞を傷つけるリスクも減らすことにつながります。

将来は安価で汎用性のあるサービスに

飼い主に顔をなでられる猫

画像はイメージです

現段階で同社のAIサービスが適用できるのは、猫のリンパ腫、犬の白血病とリンパ腫だけです。今後は猫や犬によく見られる他の種類のがんや、猫の炎症性腸疾患の治療にも利用する予定になっています。

残念ながら同社のAIサービスは高額で、かなり裕福な飼い主でないと利用することができません。しかし近い将来、「個々の猫のための包括的な化学療法の効果予測」が作成されれば、1000USドル程度(約15万円)で利用できるようになると考えられています。猫の治療を迅速かつ適切に行うことで、どれだけの命の時間が得られるかを考えると、飼い主にとっては期待がもてますね。

なお、このAIサービスは米国だけでなく世界中で利用できるということです。

出典:Artificial Intelligence Takes on Feline Cancer: How New Technology Is Helping Treat Common Cat Cancers

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