猫を『動物病院に連れていくべき』3つのタイミング 治療以外にも定期的に訪れたい目的とは

2025-07-14 17:00

動物病院は「病気の動物が行く場所」と思っている方も多いのではないでしょうか。しかし、動物病院は病気でなくても定期的に猫を連れて行くべき場所の一つです。この記事では治療以外で猫を動物病院に連れて行くべき3つの目的をご紹介します。

︎1.健康診断

聴診器と猫

猫は1年で人間で言う約4歳分の歳をとると言われています。このことからも分かるように、猫など体の小さな動物の病気の進行はとても早く、早期発見が完治するための要となってきます。

7歳未満の猫は年に一回、7歳以上の猫は年に二回の健康診断を行うことがおすすめです。

健康診断で行う項目は、血液検査、レントゲン、超音波検査、糞便検査、尿検査などが一般的です。その中でも高齢の猫で注意して見るべきなのが、腎臓に関わる血液検査の結果です。

腎臓病は猫にとても多い病気ですが、初期には症状が見られないことが多く、症状があらわれ始めた頃にはかなり進行しているというケースがとても多いです。

そして腎臓は一度悪くなるとそれを元の状態に戻すことはできず、進行を遅らせるための治療しかできません。よって腎臓病をなるべく早く発見することが、猫の寿命を伸ばすためには大切です。

近年、従来の腎臓の状態を表す血液検査の項目よりも早めに猫の超初期の腎臓病を発見できる、血液検査の「SDMA」という項目が新しくできました。
*SDMAは解釈の仕方があるので、かならず獣医師に確認するようにしましょう

一部の動物病院では健康診断に含まれますが、その他の動物病院でも獣医師に伝えることで追加検査ができます。

特に7歳を超えたシニア期の猫は、この項目を追加し、腎臓病を初期で発見できるようにしましょう。

︎2.予防接種

ワクチン

猫のワクチンは、1歳未満の子猫は1年で3回、2歳以上の成猫は年に1回打つことが推奨されています。

現在猫のワクチンには3種、4種、5種の混合ワクチンと、猫白血病ウイルスワクチン、猫エイズウイルスワクチンの単発ワクチンがあります。

ワクチンの項目は多ければ多いほど良いというわけではありません。ワクチンに限ったことではありませんが、必要のない薬剤を摂取することは、猫にとって精神的にも肉体的にも負担です。

よって、ワクチンの項目を選ぶ際には猫の生まれ育った環境や現在、そして将来の生活環境を考える必要があります。

3種混合ワクチンに含まれる病気は感染力が強く、感染した猫との直接的な接触がなくても、動物病院で感染猫と同じ空間にいたり、飼い主の靴や裾を介して感染した便を持ち込んでしまったりという場合もあります。

また、これらの感染症は症状が強く致死率も高いため、3種混合ワクチンは完全室内飼いであったとしても接種が推奨されています。

4種以上の混合ワクチンには、外で感染した猫との直接的な接触があった場合に移る病気の予防が含まれています。そのため、外に出る猫には4種以上のワクチンがおすすめです。

逆に、外出や他の猫と触れ合うことのない完全室内飼いの猫に対しては、4種以上は必要ない場合が多くあります。

しかし脱走のリスクが高い場合や、野良猫が侵入してくる可能性がある場合などは、完全室内飼いであっても4種以上を接種することがあります。

︎3.フィラリアおよびノミ・マダニの予防

マダニ

フィラリア症は蚊が媒介する「犬糸状虫」が心臓に寄生する病気です。

猫のフィラリア症は犬に比べて寄生数が少なく、検査で発見しづらいという特徴があります。また、寄生数が少ないことから無症状で過ごすことも多いですが、フィラリアの死骸が肺の動脈を塞いでしまうと突如呼吸困難になったり、突然死したりする怖い病気でもあります。

フィラリア症の予防法には、月に一回の飲み薬または背中に垂らす薬があります。

うちの子は外に出ないからフィラリア予防はいらないと考える方もいますが、犬糸状虫症と診断された猫の4匹に1匹は室内飼いであったという報告もあります。

蚊が出始める4月から蚊が出なくなる12月までは、しっかりと毎月予防をするようにしましょう。

また、ノミやマダニは主に外に出た際に猫の体に付着し、猫だけでなく人にも皮膚の痒みや、危険な感染症を媒介してしまうことがあります。

その中でも現在特に注意が必要なのが、マダニが媒介する重症熱性血小板減少症(SFTS)という感染症です。

この病気は感染したマダニに吸血されたり、感染した猫に噛まれたり、感染した猫の唾液や体液が目に入ったりすることで人にも移ります。人での致死率は6.3〜30%と非常に怖い病気です。

これまでも関西で感染した事例が見られることは時々ありましたが、現在では関東地方でも人や猫の死亡例があり、今年は特に感染が広がっています。

今までマダニ予防を行ってこなかった猫も、感染症が広がってきている今、予防を始めることを強くお勧めします。

︎まとめ

獣医師と猫

猫は具合が悪いのを隠す動物。そのため、症状が出た時には手遅れだったという場合も少なくありません。それ故に、猫の予防医療はとても大切です。

若いうちから動物病院に定期的に訪れることで、その環境に慣れ、猫の通院のストレスを減らせるだけでなく、その後の病気の早期発見にもつながります。

若い頃から定期的に動物病院を受診し、愛猫に元気に長生きしてもらいましょう。

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