猫の『グルーミング』が果たす3つの大切な役割 ただキレイにするためだけじゃなかった!

2025-07-28 11:00

なぜ猫は熱心に「グルーミング」を繰り返すのでしょうか?今回は、「グルーミング」に隠された非常に大切な役割を3つに分けて解説します。一読して「なるほど!」と納得していただければ幸いです。

1.身綺麗にする

前脚を舐めるベンガル

猫は季節を問わず、「グルーミング」をせっせとこなします。実に、一生のうちで約3~5割の時間を費やすほどです。

猫が「グルーミング」する目的のひとつに、「身綺麗にする」があります。

猫の舌にはザラザラとした突起「糸状乳頭(しじょうにゅうとう)」が無数にあり、これがブラシ代わりになって、抜け毛や汚れ、ホコリなどの異物をキレイにします。特に、春と秋の換毛期は、年間を通じて、最も抜け毛が多くなる季節なので、猫も大忙しです。

また、「グルーミング」には、天敵や獲物に見つからないように、身体についた食べ物の匂いや自分の体臭を消し去る働きもあります。まさに野生時代から続くサバイバルの心得と言っていいでしょう。

ちなみに、猫が「グルーミング」の流れで前脚をペロペロ舐めるのは、食後の口まわりのお手入れや肉球ケアのためです。前脚から「みたらし団子のタレ」がしみ出てくるせいではありません。

2.夏は冷却、冬は保温

鍋の中で毛づくろいする猫

2つ目の大事な役割は、「体温を調節する」です。

たとえば、暑くなってくると、人間は汗で体温を下げられますが、猫の汗腺は鼻先と肉球以外になく、汗によって体温を下げることは不可能です。そこで、汗をかく代わりに、「グルーミング」が体温調節にひと役買います。

具体的には、暑くなると、舌でつけた唾液が気化熱となって体温を下げ、逆に寒くなると、被毛の間に空気を送り込むことで、断熱層をつくります。

人間界でたとえるなら、猫の「グルーミング」は、最近おなじみの「冷却ファン」と「ダウンジャケット」を合わせたような役割を果たしているわけです。

同じ「グルーミング」に見えても、夏は冷却、冬は保温、というように、季節ごとに狙いが大きく変わってきます。今度、その点に注目しながら愛猫を観察し、夏と冬の「グルーミング」の違いを見極めてみてください。

3.猫仲間たちとの親睦を深める

アログルーミング中のアビシニアンたち

最後の3つ目は、「猫仲間たちとの親睦を深める」です。

猫同士の毛づくろいを、専門用語では「アログルーミング」と言います。私たち人間でいうところのハグのようなもので、猫界における愛情表現のひとつです。

「アログルーミング」のポイントは、2つあります。ひとつは、仲の良い者同士の間で交わされること。もうひとつは、自分では毛づくろいできない頭から首、耳の後ろにかけて、重点的に毛づくろいしてもらうことです。

「アログルーミング」されている猫は、まるでタイ式マッサージを施術されているかのように、恍惚とした表情を浮かべます。まさに「孫の手」ならぬ「猫仲間の舌」。かゆいところに手(舌)が届き、なおかつ、「糸状乳頭」の心地良い刺激もたまりません。

「アログルーミング」は、お互いの信頼関係を深める大切な働きがあります。そういう意味では、飼い主さんが愛猫をやさしく撫でるのと同じです。

「グルーミング」時の猫の脳内では、セロトニン(幸せホルモン)が分泌していると言われています。仲睦まじい愛猫同士の「アログルーミング」に、飼い主さんが思わずほっこりさせられるのも、脳内で幸せホルモンがドバドバあふれ出しているからかもしれません。

まとめ

窓辺で毛づくろいする猫

本文でも紹介したように、猫の「グルーミング」にはキレイ好きだけではくくれない重要な役割があります。

個人差もありますが、愛猫の「グルーミング」を眺めているだけで幸せな気持ちに包まれる飼い主さんも多いことでしょう。

これからも、温かい気持ちで眺めながら、愛猫の幸せホルモンあふれる姿を堪能してみてください。

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