台湾スタートアップが大阪・関西万博に集結 29社が描くAIと次世代技術の未来

2025-09-12 08:00

2025年の大阪・関西万博を背景に、台湾のスタートアップ企業が日本で存在感を強めています。先日、大阪・梅田で開催された展示会では、台湾発の29社がAIや次世代通信、エネルギー、フィンテックといった幅広い分野の技術を披露し、来場者の注目を集めました。

会場には自動運転のシャトルや世界各国のモバイル決済に対応したスマート自販機、都市部の駐車課題を解決するシェアリングサービスなど、未来の暮らしを具体的に変えていく可能性を持つサービスが並びました。どれも社会課題の解決や新しい価値の創出に直結する内容であり、技術が生活にどう生かされるのかを実感できるものばかりでした。

さらに韓国やオーストラリア、マレーシアから海外投資家が登壇し、台湾と関西、日本企業との協業について議論が交わされたことも印象的です。地元企業や金融機関が積極的に参加していたことからも、この動きが一過性のイベントではなく、長期的な連携につながる可能性を感じさせます。

台湾と日本、そして関西を舞台とした国際的なスタートアップ協力は、DXやAIを軸に次世代の産業や暮らしに大きな影響を与える可能性があります。今後の展開が注目されます。

台湾スタートアップ29社が大阪に集結

2025年の大阪・関西万博を背景に、台湾から29社のスタートアップが大阪・梅田に集まりました。中心となったのは、台湾政府が主導するナショナル・スタートアップ・ブランド「Startup Island TAIWAN」です。台湾国内のアクセラレーターやベンチャーキャピタルと連携し、日本市場に向けて新しいサービスや技術を発信することを目的にしています。

今回の出展分野は、AI、次世代通信、エネルギーマネジメント、スマートライフ、フィンテック、さらにはAIを活用した詐欺対策と、非常に幅広い内容となりました。単なる技術展示にとどまらず、社会課題の解決や暮らしの改善に直結するテーマが多く、未来社会の実現に向けた具体的な可能性を来場者に示す場となりました。 また、出展企業にとっては日本市場でのプレゼンスを高める絶好の機会であり、関西をはじめとする日本企業や自治体との協業の足がかりにもなりました。大阪府や大手企業が後援や参加を行ったことからも、台湾と関西が今後さらに密接な関係を築こうとする動きが鮮明になっています。

社会課題を解決する技術とサービス

出展した台湾スタートアップの中には、日本ですでに実績を持ち、社会課題の解決に挑む企業が目立ちました。代表的な5社を紹介します。

  • Yallvend(ヤルベンド)
     アジア42種類以上のモバイル決済に対応したスマート自販機を展開。訪日外国人も含めて誰もが使いやすく、キャッシュレス社会の推進に貢献しています。
  • NextDrive(ネクストドライブ)
     家庭用蓄電市場で日本シェア第3位を獲得。長州産業やHanwha Japanと提携し、家庭レベルで再生可能エネルギーを有効に活用する仕組みを広げています。
  • TMY Technology Inc.(TMYTEK)
     5Gやミリ波の通信技術を開発。日本の通信事業者や研究機関と実証実験を行い、次世代通信の社会実装を進めています。
  • Turing Drive(チューリングドライブ)
     沖縄で自動運転シャトルを活用した実証実験を実施。高齢化社会に適した新しい移動手段として注目されています。
  • USPACE(ユー・スペース)
     駐車場シェアリングサービスを提供。都市部の駐車スペース不足を解消し、スマートシティの実現に寄与しています。

どの事例も「日本での社会課題に直結する解決策」を提示しており、未来の暮らしを変える可能性を持っている点が特徴です。

国際的な議論と関西の協力体制

今回の展示会は、台湾と日本のスタートアップをつなぐだけではなく、国際的な視点からの意見交換の場にもなりました。

  • 海外投資家の登壇
     韓国のBIG Impact VC、オーストラリアのInnovation Dojo Group、マレーシアのEncognize GKから投資家が登壇。台湾と関西のスタートアップ連携の可能性について活発に議論が交わされました。国境を越えた視点での評価が加わることで、台湾スタートアップの技術やサービスがより国際的に認知されるきっかけとなりました。
  • 関西企業・団体の参加
     大阪府、三井住友銀行、阪急阪神グループ、大阪商工会議所といった地元を代表する組織が参加。スタートアップとの協業や新規事業の創出に対する期待感が示されました。地域と国際スタートアップの橋渡し役としても関西の存在感が強調されました。
  • 今後の展望
     今回の取り組みは、大阪府が進める「国際金融都市」構想とも重なります。台湾スタートアップが日本でのDXやフィンテック分野に積極的に関わることで、両国の協力関係はさらに深まり、長期的な連携へと発展していくと見られます。

こうした動きは、展示会の枠を超え、アジア全体のスタートアップエコシステムを関西に呼び込む流れの一端となっています。

台湾と関西が描く未来への期待

台湾のスタートアップが大阪を舞台に見せた取り組みは、技術力の披露にとどまらず、日本社会の課題解決や新しい産業の芽を提示するものとなりました。スマート自販機や自動運転シャトル、分散型エネルギーシステムといった実例は、未来の暮らしに直結する可能性を持っています。

さらに、海外投資家の参加や関西企業との協力体制が加わることで、今回の展示会は国際的なネットワーク形成の場としても大きな意味を持ちました。万博という世界的イベントの後押しを受け、台湾と日本、そして関西が協力して次世代のイノベーションを形にしていく道筋が見えてきたといえるでしょう。

今後、DXやAIを中心とした協業がどこまで広がり、実際の暮らしにどのような変化をもたらすのか。その動向は、関西だけでなくアジア全体にとっても注目すべきテーマとなりそうです。

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