設立25周年を迎えたタイの孤児施設「バーンロムサイ」

TBS NEWS DIG Powered by JNN
2025-10-14 21:30
設立25周年を迎えたタイの孤児施設「バーンロムサイ」

日本人が手掛けるタイの孤児施設

タイ北部チェンマイにある子どもたちの生活施設「BAN ROM SAI(バーンロムサイ)」は、HIVに母子感染した孤児の施設として、名取美和さんが1999年に設立しました。
ここでは衣類や雑貨などを製作して販売したり、リゾートホシハナという宿泊施設の運営もしたりして、収入の一部を賄うほか就労支援としての役割も担っています。
去年設立25周年を迎えたということもあり、近況を聴きました。

【写真を見る】設立25周年を迎えたタイの孤児施設「バーンロムサイ」

名取美和さんの娘、バーンロムサイジャパン代表の名取美穂さん
「元々うちはHIVに感染した孤児たちの施設としてオープンしたんですけれど、もうお薬が広まってからお薬を飲んでいると発症せずに生活していけるし、お母さんからの感染も防げるようになったので、もう10年以上前から母子感染児っていう子は新しく入ってきてないんです。今は他の事情で親と暮らせない子どもたちを預かっています」

バーンロムサイの施設の定員は30人ですが、2020年に新型コロナの流行で子どもたちの受け入れがストップしました。
今は17人の子どもたちが暮らしていて、今後、国立孤児院から新しい子どもたちもやって来る予定です。
ただ、施設で預かれるのは18歳までなので、大きくなった子は施設を出て生活しなければいけません。
そのような卒園した人たちへのHIVの薬の支援も行っています。
HIVに感染するとエイズの発症を抑えるために薬を飲み続けなければなりません。
患者にとっては薬代が大きな負担となります。

バーンロムサイジャパン代表の名取美穂さん
「最年長の卒園生の男の子が、今度うれしいことにビザの申請も通って、初めて日本で働くんです。受け入れ先は長年うちを支援してくださっている会社なんですが、いま私はお薬のやり取りをしていて、日本で同じ薬を飲もうとすると年300万円(保険適用前)とかすごい金額になっちゃうので、今それを何とかしようと思っているんです。最年長の男の子、今年で34です。子じゃないですね、普通に大人でした。(笑)」

この最年長の男性ですが、中学の頃からずっと「日本に行きたい」と言っていたそうで、ようやく夢が叶うということになります。

初の同窓会を開催

今年4月、バーンロムサイ設立25周年の「同窓会」が現地で開かれました。
卒園生は60人くらいいるそうですが、このうち40人ほどが集まったということです。

同窓会ではこれまで顔を合わせたことがなかったという、卒園者と今の子どもたちとの初の対面という場面もあり、交流が深まったそうです。
また、会場は屋外だったので非常に暑かったそうですが、日本のお祭りのような雰囲気でにぎやかだったということです。

バーンロムサイジャパン代表の名取美穂さん
「本当いろいろ支援者の方が来てくださって、大きな企業のお偉いさん方が頑張って日本の屋台みたいなのを作ってくださって、たこ焼きとか焼きそばとか、みんなたぶん楽しんでくれたんじゃないかなと思います。総領事の方にもお言葉をいただきまして。彼氏彼女さんとか子連れもいましたし。もう嬉しかったです」

鎌倉で出会うバーンロムサイ

バーンロムサイは日本では鎌倉に店舗を構え、衣類や雑貨などを販売しています。
例えば、インドコットンを使ったブラウスやパンツ、ピンクや赤など色鮮やかな花柄が刺繍されたタイの山岳民族の衣装をリメイクした財布などがあります。

最近は、鎌倉の街は外国人旅行者が多く訪れていて、お店も駅から鎌倉の大仏に向かう道の途中にあるため、取材中も外国人客がたびたび訪れていました。
現地タイで作られたものはもちろん、コロナの時に始めた岐阜県の縫製工場で外国人実習生が作った「ジャパンメイド」のものも人気だそうです。

商品がどう作られ、どこに還元されるのか

取材した日にお店にいたのは、2年前からバーンロムサイで働く台湾出身の林芳宇(リン・ファンユ)さん。バーンロムサイの誇れるところを聞きました。

バーンロムサイで働く台湾出身の林芳宇さん
「商品の販売だけではなく、その商品はどうやって作っているのかとか、お客さんとしてもお金を払っているわけで、その払ったお金はどこに行くのかという、そういうストーリーを伝えるのはすごくバーンロムサイの強みかなと思います。大量生産のものは確かに安いから買いやすいんですけど、捨てられるのも早いから地球にも優しくないし、お金も一部の人だけに集中してしまう。もっといい循環を作る社会貢献ができればいいかなと思います」

バーンロムサイが作る衣類や雑貨は、鎌倉の店舗のほかオンラインショップでも購入できます。

買うことで、代金が子どもたちの支援に使われます。

(TBSラジオ「人権TODAY」担当:進藤誠人)

  1. ハーフマラソン競歩で世界記録保持者第1号となった山西利和インタビュー 地元開催のアジア大会代表に
  2. 【 M!LK・佐野勇斗 】「僕のシール帳を公開します」写真とプリントシールでメンバー愛〝爆裂〟も「え?おれ出過ぎてる?」
  3. 神奈川県警が“不適切”取り締まり…2年9か月で約2700件 巡査部長ら7人が書類送検「間違った正義感だった」【news23】
  4. 里帰り最終日、おばあちゃんが『赤ちゃんと犬』を抱いて眠り…あまりにも『尊くて儚い光景』が649万再生「素敵すぎる」「世界平和の縮図」
  5. JR飯田橋駅近くの線路内で火事 中央線の一部区間で運転見合わせ 東京・千代田区 警視庁
  6. 『人かと思ったww』階段でパパに抱っこされていたのは…もはや人間の子どもな『まさかの正体』が5万再生「服だけ見たら人ww」「癒される」
  7. 【 ニャンちゅう 】 声優・津久井教生さん 帯状疱疹「回復しています」 神経の痛みに驚きも【ALS闘病】
  8. 【脳トレ】5×4の表に書かれた7種の数字「21・39・44・52・68・75 ・ 89」。他の数字は3つずつ表を埋めているのに・・1種だけ2つしかない!?その数字はどれだ??
  9. 猫が『寝ながら口を動かす』ときの原因4つ 夢をみているの?可愛い仕草のワケとは
  10. 犬が『遊び食べ』をしてしまう3つの原因 ごはんをきちんと食べてもらうための対処法まで
  1. 「友達を殺してしまった」ワゴン車から男性の遺体 通報した男(26)を逮捕 東京・武蔵村山市 警視庁
  2. 立候補者の公選法違反容疑での逮捕受け 国民・玉木代表「極めて遺憾」
  3. トランプ関税“違法”判決 「世界経済には悪影響」「日本企業には“元の木阿弥”」専門家指摘
  4. 娘が悪さをしたので叱った結果→超大型犬が隣にやってきて…包容力がありすぎる『慰め方』が話題「めっちゃ理想」「わたしもいいですか?」の声も
  5. 『デリヘル』で副業&同僚の財布から【9万円盗む】、あおり運転 「2人の警察官」懲戒処分
  6. トランプ大統領 全世界を対象に10%の新たな関税の発動を決定 現地24日午前0時1分から 「相互関税」の代替措置で
  7. 日本アニメの海外版で日本人声優の〝声〟のまま生成AIで吹き替え~大手声優事務所がAI音声生成企業とタッグ~【調査情報デジタル】
  8. 群馬・館林市の住宅で生後1か月の男児を殺害か バングラデシュ国籍の母親(35)を逮捕 群馬県警
  9. 小泉今日子60歳の生き方「みんな怖いなら、私が先に行ってみる」 還暦で選ぶ休養はこれからのための“旅人”の時間【news23】
  10. 英語でも「頑張れパンチ」 海を越え日本の赤ちゃんザルに応援の声
  11. 有名ブランドからも続々登場「バレエスニーカー」なぜ人気?【THE TIME,】
  12. ミラノ五輪・閉会式にロシアとベラルーシの選手ら出席へ