猫にも『帰巣本能』があるとされる3つの説 どんな能力があるの?実際の事例もご紹介
帰巣本能というのは、離れた場所からでも、それまで暮らしてきた場所へ戻ることのできる能力のことです。犬ではよく知られていますが、猫にも帰巣本能が備わっているといわれているんですよ。ここでは、猫の帰巣本能についての説をまとめました。
1.体内時計が発達している

猫は体内時計が発達しているといわれますが、それは季節ごとの太陽の位置を記憶しているからだそうです。
まるで時計が読めるかのように、朝は飼い主さんを起こしに来たり、ごはんの時間になると鳴いて教えたり、なんてことがありますね。
この能力は帰巣本能にも関係しているといわれています。家から離れれば離れるほど、記憶している太陽の位置にズレが生じます。そのズレを修正しながら移動することで、もとの場所に戻ってくることができるのだそうです。
2.磁場を感じることができる

渡り鳥をはじめ、多くの動物には磁場を感じる能力が備わっているといわれています。最近の研究では、渡り鳥は磁場が見えている可能性があるのだとか。
猫も、見えているのかどうかは不明ですが、磁場を感知する能力があるのだそうです。体の中にコンパスを持っているようなものなので、離れた場所からも帰ることができるのですね。
3.猫特有の感覚地図がある

猫は、猫なりの地図を頭の中に描けているといいます。視覚だけでなく、優れた聴覚や嗅覚を使って情報を得ることで地図を作り出しているのだそうです。
猫は縄張り意識の高い動物ですが、外へ行く猫は、頭の中の地図を利用して自分の縄張りを把握しているといいます。
ただ、初めから完全室内飼いで外へ出たことのない猫には、この地図がありません。そのため、室内飼いの猫が外に出てしまうと、帰れる可能性が低くなってしまうのです。
帰巣本能があるとされる事例

日本でも、猫が離れた場所から自分で帰ってきたという話を耳にすることがありますが、海外ではさらに驚かされる事例があります。
そのひとつが、320kmの距離を歩いて帰ってきた4歳の三毛猫ホリーです。ホリーは、2013年にフロリダ州デイトナから脱走してしまいます。2ヶ月がたち、飼い主さんも諦めかけた頃、ホリーはウエストパームビーチの自宅まで自力で帰ってきたというのです。ホリーは、痩せて肉球がボロボロになっていたことから、自分で歩いてきたのだろうとのことでした。
まとめ

帰巣本能があるといわれているものの、8割の猫は迷子になると帰ってくることができないそうです。特に室内飼いの猫は脱走するとそのまま帰れなくなってしまうことが多いといいます。
家に帰れるかどうかは個体差があり、帰巣本能が優れているのは、どうやら一部の猫だけのようです。あるいは、誰かに拾われてしまったり、事故に遭ったり…帰りたくても帰れないということもあります。また、たどり着いた先が快適で帰ってこない、なんてこともあるのだそう。
猫の迷子には十分注意しないといけませんね。
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