0歳から投資可能に!?政府・与党が検討“子どもNISA”とは【ひるおび】

株や投資信託等で一定額まで非課税で投資することができるNISA。
政府・与党は現在18歳以上としている年齢制限を撤廃し、0歳から投資ができるよう検討を進めています。
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政府が検討“子ども向けNISA”とは
そもそもNISAとは・・・
株式や投資信託などの金融商品に投資をすると、得られた利益に対し約20%の税金を支払わなければなりませんが、NISAは少額の投資を後押しする目的で、運用で得られた利益が非課税になる制度です。
2025年6月時点でNISA口座の数は2696万開設されていて、日本の成人の4人に1人が口座を持っているということになります。
NISA制度を利用した投資の方法には、「つみたて投資」と「成長投資」の2種類あり、それぞれ非課税の対象となる投資の限度額が設けられています。
▼つみたて投資枠
”毎月1万円ずつ”などのように、一定額を長期的にコツコツ投資していく方法
・投資対象 : 長期の積立・分散に適した投資信託のうち、金融庁の基準を満たしたものに限られる
・投資枠 : 年間120万円まで
▼成長投資枠
投資信託だけでなく株も含めた幅広い銘柄から選ぶことができ、一括投資も可能。
資金に余裕がある人が短期的な値上がりを狙った投資ができますが、購入のタイミングや金額を自分で決める必要があり、つみたて投資よりもリスクが高いと言われています。
・投資対象 : 上場株式・投資信託など
・投資枠 : 年間240万円まで
▼「つみたて投資」と「成長投資」は併用可能
2024年から始まった新NISA制度では、つみたて投資枠と成長投資枠を併用して運用することが可能になりました。
ただし非課税の対象になる保有資産の限度額は合わせて1800万円、うち成長投資枠は1200万円までとされていて、現在は18歳以上なら誰でも利用することができます。
0歳から投資可能に?
そんな中、今注目されているのが“子どもNISA”です。
政府・与党は現在、NISAの年齢制限を撤廃し、0歳から資産運用ができるようにすることを検討しています。
親や祖父母が子どもの名義で口座を開設し、教育資金や将来の自立のための資産形成をすることを支援しようという狙いです。
“子どもNISA”案
「子どもNISA」では、一般のNISAよりも年間の投資枠や総額の上限を引き下げるなどの条件が検討されています。
▽つみたて投資のみ
▽投資枠:年間60万円まで
▽投資総額の上限:600万円
▽12歳から引き出しを可能にする
“子どもNISA”運用すると?
実際に“子どもNISA”を利用して毎月5000円ずつ投資をした場合、どのような資産形成が期待できるのでしょうか。
金融庁の「つみたてシミュレーター」で試算してみました。
「0歳から月々5000円での運用(年利5%で試算)」
0歳 5000円
⇓
12歳 98万円(元本72万円)
⇓
18歳 173万円(元本108万円)
⇓
30歳 408万円(180万円)
⇓
65歳 2803万円(元本390万円)
0歳から65歳まで年利5%として運用した場合、65歳になるころには2803万円になるという試算も出ています。
※将来の投資結果を予測し保証するものではありません
しかし…
経済評論家 加谷珪一氏:
これはあくまで「投資」でありリスクがあることを忘れてはいけません。
恵俊彰:
12歳からお金を引き出していいよってことは、中学校に入る頃にまたいろいろな資金が必要になるってことなのかな。
ファイナンシャルプランナー 塚越菜々子氏:
同じ”貯める”なら非課税で貯めようということですが、リスクがあるので12歳で必ずプラスかわからないということを考えてお金の置き場を考えるべき。
第一生命経済研究所 首席エコノミスト 永濱利廣氏:
小さいころから教えることによって投資教育のような、そこまで広げられたらいいと思う。
将来の教育資金や人生設計を考えるうえで新たな選択肢となりそうな“子どもNISA”。
投資である以上リスクも伴いますが、制度の特徴を理解したうえでどう活用するかが問われそうです。
(2025年12月12日放送より)