幸運をもたらすとされる『縁起のいい猫』が持つ特徴5つ そう言われる理由やジンクスをご紹介

2026-01-25 20:00

平安時代、猫はネズミを狩ることから書物を守る動物として重宝されてきました。時を経て、一般庶民が猫を飼うようになった江戸時代には、猫が広く「縁起物」として定着しました。今回はそんな数百年以上の歴史を持つ日本独自の「縁起のいい猫」の特徴を紹介します。

1.カギしっぽ

ガチャガチャなカギしっぽの子猫

日本の猫には、カギしっぽが多いといわれています。遺伝的に、しっぽの先が曲がったり折れたりしています。しっぽの長さに加えて、折れ方も猫の個性によって違います。

曲がったしっぽは「福を引っ掛け、幸運を逃さない」とされます。長崎県の離島では「尾曲がり猫」と呼ばれ、航海の安全や商売繁盛のお守りとして船乗りや商人に親しまれてきました。

また、日本では長いしっぽの猫が老いるとしっぽが二股に分かれた「猫又」という化け猫になるという伝説があります。そのことから、しっぽは短く曲がっていれば化け猫にならないと好まれ、化けない=縁起が良いとされてきたのです。

2.三毛猫

キレイな三毛猫

三毛猫は、白・黒・茶の三色の毛色が吉数とされ幸運を呼ぶ猫として親しまれています。特にオスは非常に希少で、数万頭に一頭しかいないため、見かけるだけでも大きな幸運が訪れるといわれます。

江戸時代以降は、猫は船内のネズミを捕る存在として重宝されていました。鼠は積荷や帆、綱を傷め、沈没や火災の原因にもなり得たため、「猫がいる船は沈まない」といわれました。その中でも三毛猫は特に好まれていたのです。

さらに三毛猫は、商売繁盛の象徴である招き猫のモデルとしても有名です。当時の商家の人々は商売繁盛を願い、幸運を招くとされる三毛猫をいつでもそばに置けるように招き猫にしたといわれています。

3.黒猫

黒猫

漆黒の猫は、暗闇を照らす電灯が十分ではなかった時代、いつもミステリアスな存在でした。しかし、魔女狩りのあった中世ヨーロッパでは、黒猫が不吉の象徴とされてきた一方、日本では、むしろ逆の幸運の象徴として大切にされてきました。

江戸時代には、黒は邪気を払う色とされ、黒猫は結核などの病気にかからない健康のお守りや家に厄が付かないよう家屋のお守りとして大切にされました。

夏目漱石が当時飼っていた黒猫を題材に書いた『吾輩は猫である』は彼の出世作となりました。また、黒猫をモチーフにしたアニメのキャラクターは、人気を集めるなど、日本における黒猫の縁起の良さは現代まで受け継がれています。

4.白猫

オッドアイの白猫

黒猫が邪気を払う象徴である一方、純白の白猫は穢れのない神聖さの象徴とされ、縁起のいい猫として神社仏閣でも大切にされることがありました。東京・世田谷区の豪徳寺の招き猫は、三毛猫ではなく白猫なのですが、これは白猫が武将・井伊直孝を落雷から守ったことが由来です。

また、白猫のオッドアイは、「金目銀目」と呼ばれ、収入や利益を呼び込み、富を安定して蓄えられるという非常に縁起の良い猫とされてきました。オッドアイ自体はいろんな毛柄でも発現しますが、色素遺伝子の関係で特に白猫に多く見られます。

白猫の夢を見ると大吉夢といわれ、大きなチャンスをつかむことができるといわれています。

5.ハチワレ

ハチワレ

額から鼻筋にかけて八の字のように毛色が分かれているハチワレ模様。キジトラや茶トラにも見られますが、縁起がいいとされるのは白黒のハチワレです。黒猫の魔よけの意味と白猫の神聖さ、さらに八の字の末広がりという3拍子揃った福猫です。

ハチワレは浮世絵にも描かれることが多く、当時から庶民の間で人気がありました。繁栄や発展の象徴であるハチワレを飼うと、幸運を呼び、家運が栄えるといわれています。また、その愛らしい顔の模様から「福相」を持つ猫として、見る人に笑顔と幸せをもたらすとも信じられています。

近年では、ハチワレ模様が招き猫のバリエーションとして取り入れられ、商売繁盛や金運上昇のお守りとしても人気です。

まとめ

ウインクする三毛猫

日本における猫と人との関係は、長い歴史の中で文化や民間信仰と結びついてきました。

欧米にはない猫に対する考え方は、猫たちをただネズミ捕りとして利用するだけでなく、あるいは単にかわいいかわいいと愛でるだけでなく、「縁起がいい」とする日本人の豊かな想像力の表れなのかもしれません。

現代では、どうしても科学的な視点から猫を理解することが増えてしまいましたが、このような言い伝えは、猫との暮らしをもっと違った面でも楽しいものにしてくれそうです。

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