データで見る自民党圧勝のワケ すべての世代で約4割の支持獲得 立憲を支持していた「無党派層」が自民へ?【Nスタ解説】【選挙の日、そのあとに。】

TBS NEWS DIG Powered by JNN
2026-02-10 19:59

今回の選挙で圧勝した自民党。JNNが出口調査により独自に分析したデータを読み解くと、自民党がなぜ圧勝したのかが見えてきました。

【データで見る】年代別の比例の投票先

「政策というより、高市総理のイメージ戦略がうまくいった」

井上貴博キャスター:
年代別の比例の投票先を見ていきます。

【年代別比例の投票先】※JNN出口調査より
▼18、19歳:自民43%、維新8%、中道7%、国民15%、参政10%、みらい8%
▼20代:自民38%、中道7%
▼30代:自民36%、中道8%
▼40代:自民36%、中道10%
▼50代:自民38%、中道15%
▼60代:自民40%、中道22%
▼70代以上:自民41%、中道30%

自民党は全世代で約4割を固めています。この数字がいかに大きいかというところですね。

TBS報道局 選挙本部デスク 本杉美樹:
2025年参院選での、自民党の比例の獲得割合を見ていきます。

【2025年参院選 自民党比例の獲得割合】※JNN出口調査より
▼10代・20代・30代:それぞれ11%
▼40代:15%
▼50代:18%
▼60代:23%
▼70歳以上:33%

10代・20代・30代はそれぞれ11%、70代以上は33%と、年代に激しいばらつきがありました。

しかし、今回の衆院選では、全ての年代で4割程度取れています。

全ての年代で4割を取れると、支持者が高齢化しすぎたり、逆に変動の激しい若年層に偏ったりするわけではないので、これを維持できると今後も安定していきます。

逆に、これを維持できるかどうかが今後の鍵になると思います。

井上キャスター:
年代によって固いところと、風に影響を受けやすいところで、両方取れることがより盤石だということですね。

では、なぜこれだけ盤石になったのでしょうか。

TBSスペシャルコメンテーターの星浩さんは「2005年の小泉郵政解散、2009年の政権交代選挙など、大勝するときは全ての世代から票を取るのが条件になる。政策というより、高市総理のイメージ戦略がうまくいった」と分析します。

「政策に投じた」という方ももちろんいらっしゃいますが、これだけ幅広く票を取れたということは、イメージ戦略がうまくいったのだろうというわけです。

2025年の参院選で参政に投票した10代も、今回は自民が吸収?

続いて、風を受けやすい10代はどのような投票行動になったのか見ていきます。10代といっても18歳と19歳になるので、サンプル数は少ないという前提はあります。

【10代 比例の投票先】※JNN出口調査より
▼自民:43%
▼維新:8%
▼中道:7%
▼国民:15%
▼共産:3%
▼れいわ:3%
▼参政:10%
▼ゆうこく:1%
▼社民:1%
▼みらい:8%

2025年の参院選においては、若い人たちは参政党や国民民主党にある程度の票を投じたといわれています。

そのとき参政党は23%でしたが、今回の衆院選では10%で、10ポイント以上減らしています。やはり、自民党に吸収されていったと見るのが自然ですか?

TBS報道局 選挙本部デスク 本杉美樹 記者:
2025年の参院選で参政党に入れたという人のうち、2割ほどが自民党に流れています。

10代はまだ強固な支持政党がない世代です。そのため、SNSを始めとした自分が情報源としているメディアの影響を受けやすいです。

当然、風が吹いている政党に有利な情報が多くなるので、今回は“高市旋風”といいますか、自民党の風に強く影響されたかなと思います。

自民はYouTube再生回数でも他党を圧倒

井上キャスター:
その“風”を、より強いものにしたといわれている象徴的なものがあります。自民党のYouTube動画は、10日正午時点で約1億6000万回再生されています。

TBS報道局 選挙本部デスク 本杉美樹 記者:
今回はSNSもそうですが、選挙戦全体が“推し活化”していた印象があります。

自民党の街頭では「さなえ」といううちわ、中道の街頭でも「よしひこ」「てつお」というようなうちわを持って応援している人の姿も見られました。

高市さんは解散の大義を「総理が自分でいいかどうか」というところに据えていましたし、応援演説のなかでも「この候補に入れることによって、私の応援につながります」というようなことを繰り返し言って強調していました。

そういったことで、高市さんの人気が自民票につながりやすくなったのではないかとみています。

井上キャスター:
やはり高市総理のイメージとして、どこか今までの“永田町文化”をまとっていない雰囲気も感じますし、言葉がクリアでブレません。

料亭政治や派閥政治といった匂いもしないので、「高市さんだったら変えてくれるかもしれない」という期待が、ひとつの熱狂になったという感覚はあります。

東海大学国際学部教授 アルモーメン・アブドーラさん:
ここまで圧勝するというのは非常に予想外でした。

いろいろな要因はあるかと思いますが、高市総理の人たらしの部分、敵も味方に変えられたというのが要因のひとつなのではないかと思います。

10代の43%が自民党に投票しています。1票入れるときの基準は、世代によって違うと思いますが、どの世代でも約4割の票を得たということは、バランス良く高市総理のメッセージが全員に伝わったということではないでしょうか。

若い人たちはやはり“変化”、“リーダー”というイメージで自民党に票を入れたと思います。

中道の票はどこに?「共同代表2人に魅力を感じなかったのでは」

井上キャスター:
一方、中道について、星浩さんは「今まで立憲を支持していた『無党派層』にとっては、共同代表2人に魅力を感じない。高市さんのほうが吸引力があり、自民へ票が移ったのではないか」と分析していました。

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<プロフィール>
本杉美樹
TBS報道局 選挙本部デスク
情勢分析のブレーン

アルモーメン・アブドーラさん
東海大学国際学部教授
エジプト・カイロ生まれ 在日歴28年以上
天皇皇后両陛下やアラブ諸国の首脳などの通訳を務める

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