「人生100年×生成AI」時代の人材戦略とは? 第一生命CISOが明かす人材育成の成功のカギ

2026-03-04 15:30

第一生命ホールディングス(Daiichi Life Group)は、保険業界におけるイノベーションと変革のための国内最大級のカンファレンスである「ITC Japan」にて、2月25日(水)、26日(木)に特別ワークショップを実施した。

第一生命グループの役員・シニアリーダー層が登壇したほか、Sakana AIの共同創業者であるLlion Jones氏はじめ、さまざまなゲストスピーカーを招いたイベントとなった。

保険業の変革がグローバルに加速する中、第一生命グループは、テクノロジーを差別化の重要な要素と位置づけ、事業変革とイノベーションを推進している。

IT・デジタル戦略においては、4つの領域(CX & Digital Trust、New Business Models、 Investment Value、Talent & Organization)の取り組みに注力することで競合との差別化を図るとともに、卓越した顧客体験価値を提供し、持続的な成長の原動力とすることを目指している。

今回、同社は保険業界の変革をリードするため、ITC JapanのPresenting Sponsorとして参画。デジタル戦略を軸に、業界課題を解決する知見を共有する場として、ワークショップを実施した。

25日には、Dr. Figen Ulgen(第一生命保険、第一生命ホールディングス・執行役員 Group Chief Data and AI Officer)が「人生100年時代 × 生成AI:新しい働き方」をテーマに基調講演を行った。

Dr. Figenは、「人生100年時代」と生成AIという二つの大きな潮流が交差することで、働き方と生き方そのものが再定義されつつあると語った。長寿化が進み、少子化が深刻化する日本は、世界有数の超高齢社会である一方、その状況を悲観ではなく機会として捉える視点が重要だという。すでに65歳以上の就業率は高水準にあり、高齢者は小売や福祉分野を中心に活躍しているが、AIの活用によってその可能性はさらに広がると指摘した。

特に生成AIは、知識の蓄積や継承をより自然な形で支え、世代間ギャップを埋める力を持つ。これまではベテランの経験や勘を文章やマニュアルに落とし込んでも、判断の背景や細かなニュアンスまで十分に伝えるのは難しかった。しかしAIを活用すれば、日々の業務データややり取りの中から重要な知見を整理し、必要な人がすぐに活用できる形で共有できる。AIによって蓄積されていた知恵を、組織全体で循環させることが可能になるという。

そのうえで成功の鍵は、「責任あるイノベーション」に自動化と人間同士のつながりを掛け合わせることにあると強調。使いやすさの向上や精度への信頼構築、セキュリティとプライバシーの確保、既存システムとの連携といった技術面の課題に加え、企業や行政によるガイドライン整備、そして高齢層を含む全社員へのリスキリング支援が不可欠だと述べた。

さらに、若手とベテランを組み合わせた協働モデルを制度化し、AIをチームの一員としてマネジメントする力を育てる必要性を提起。高齢層が第一線を退いた後も「Wisdom in the Loop(知恵の循環)」として関わり続ける仕組みを構築することで、世代を超えた価値創出が可能になると締めくくった。

「人材の再設計(AI×グローバル×VUCA)」をテーマとしたパネルディスカッションでは、Llion Jones氏(Sakana AI株式会社 共同創業者 兼 CTO)が、Sakana AI創業時のエピソードを披露した。日本で会社を立ち上げると投資家に伝えた際、「AI人材はシリコンバレーに集まっているのではないか」「日本で本当に優秀な人材を確保できるのか」と懸念の声が上がったという。

しかしJones氏は「私たちは日本でやると決めていた。投資するなら、日本に資金を送ってほしい」と方針を曲げなかった。その結果、これまで日本に投資実績のなかった米国の大手投資家も資金を拠出。海外マネーが日本に流れ込む新たな道を開いた形だ。「人材がいないという見方は誤りだった。実際には優秀な研究者は日本にいる」と語り、日本発AI企業の可能性に自信を示した。

Fred Stute氏(第一生命ホールディングス・グループ CISO)は、自身のキャリアを振り返りながら、変化を前提とした働き方の重要性を語った。CISOに就任したのは1年ほど前のことで、「セキュリティを主軸とする役職に本格的に就いたのは今回が初めてだ」と明かす。それ以前は開発やエンタープライズアーキテクチャなど複数の職種を経験してきた。

「役割を行き来するのは混乱もあるが、視野を広げてくれる」と述べ、一直線ではないキャリアの価値を強調した。日本企業に多いローテーション制度についても、「幅広い経験は得られるが、ゼネラリスト(オールラウンド型の人材)になりがちだ」と指摘。そのうえで、「自分が本当にやりたいことを見極め、それを後押しする組織文化が重要だ」と語り、社内での再教育や役割転換を支える環境づくりの必要性を伝えた。

生成AIの活用と人材育成、そして日本発スタートアップの挑戦まで、多角的な議論が交わされた今回のワークショップ。保険業界の変革は、技術導入と同時に、人材への投資と組織づくりをどう進めるかにかかっていることが共有された。

  1. 【 乃木坂46・川﨑桜 】 立教大学卒業を報告 楽屋でレポート、新幹線で試験勉強…「絶対に4年で卒業する」 過酷な学業との両立を執念で完遂
  2. 高市総理「憲法も含まれる」 ホルムズ海峡への自衛隊派遣めぐり日米首脳会談で「日本の法律の範囲内」発言
  3. 「極めて特異かつ重大な事案」自衛官中国大使館侵入で再発防止などを指示 「国際的な信頼に応えることが急務」警察庁長官が警備部門の幹部ら集め臨時会議
  4. 他界した飼い主を『2日間も見守り続けた犬』→発見されるまで寄り添っていて…涙が止まらない展開に感動の声「泣けた」「また幸せになって」
  5. 木原官房長官「直ちに需給上の問題は生じていない」イラン情勢を受けたナフサや医療関係向けの石油関連製品などの供給体制を問われ
  6. 『コロコロ』でマッサージされるのが大好きな犬→まるで人間のような『おねがりの圧をかける光景』に反響「めっちゃ煽ってて草」「カメラ目線w」
  7. イラン出身のサヘル・ローズさん「無関心の結果が戦争。傍観者でいることは加担者」 戦争孤児の体験から「難民にも人格、名前があることを知ってほしい」と訴える
  8. 【 仲野太賀 】 〝ちゃんと食レポしたい…。伝えたい…けど食レポの技術が俺には無い〟 苦手な食レポは食欲で表現 完食直前に司会が制止
  9. 東京世界陸上2冠のノア・ライルズが国立競技場に再び!セイコーGGP陸上の男子100mにエントリー
  10. 中国外務省 古屋圭司衆院議員に入国禁止の制裁措置「台湾独立勢力と結託」
  1. 【 満島ひかり 】結婚と妊娠を発表 お相手はモデル・浅野啓介さん「お腹の中には新しい命が宿っております」(コメント全文)
  2. 口論になり…「頭にきて刺した」27歳の妻を殺人未遂の疑いで逮捕 28歳男性が包丁で胸のあたりを刺され死亡 千葉市
  3. 4歳女児タイヤ直撃 父親が改造車の運転手らに3億円超の損害賠償求め提訴 女児は今も意識戻らず 札幌市
  4. 池袋“ポケセン”女性店員刺殺事件 元交際相手の広川大起容疑者の自宅に家宅捜索 去年12月ストーカー規制法違反疑いで逮捕の際は被害者の写真削除を頑なに拒否
  5. 【速報】ペルシャ湾待機の日本人船員4人が下船 健康状態は「問題ない」 中東情勢受け“実質的ホルムズ海峡封鎖”後初めて
  6. 【 訃報 】落語家・金原亭伯楽さん 死去 87歳 肺炎のため
  7. 富士山の大規模噴火で交通やライフラインに深刻な被害も…備蓄の重要性を訴える最新の対策動画を公開
  8. イラン出身のサヘル・ローズさん「無関心の結果が戦争。傍観者でいることは加担者」 戦争孤児の体験から「難民にも人格、名前があることを知ってほしい」と訴える
  9. 【 藤井サチ 】 第一子妊娠を公表 「かけがえのない奇跡に、夫婦共に深い喜びと感謝」「出産は今秋頃を予定」 去年7月に一般男性と結婚
  10. 【ごみ清掃芸人】 「バインダーの捨て方がわからないという方が多いですが、多くの自治体は可燃ごみで大丈夫です」 【マシンガンズ滝沢】
  11. 【速報】「現時点で取り違えの相手を特定できていない」68年前の新生児取り違え問題で東京都が調査結果公表 都側は引き続き対応続ける方針
  12. 【 仲野太賀 】 〝ちゃんと食レポしたい…。伝えたい…けど食レポの技術が俺には無い〟 苦手な食レポは食欲で表現 完食直前に司会が制止