「半人半猫の木像」が伝えるアメリカ原住民の暮らし Marco Island歴史博物館 米国

2026-03-16 06:00

このほど「アメリカの小さな街のすばらしい博物館」第3位に選ばれた博物館。ここには発掘された「半人半猫の木像」が期間限定で展示されており、人々は制作した原住民Calusa族の暮らしに思いを巡らすことができます。

小さな街の博物館として上位にランク

猫の木製像のイメージ

画像はイメージです

米国マルコ島にある「Marco Island歴史博物館」が、このほどUSA Today紙の読者投票で「小さな街のすばらしい博物館」ランキングの第3位に選ばれました。

フロリダ州にあるこの小さな博物館は、航空写真や地図から考古学的遺物まで、4万8千点以上の収蔵品を所蔵しています。運営しているのはMarco Island歴史協会です。企画展や講演会、コンサートなどを通じて、島のコミュニティについて気軽に楽しく学べる場を人々に提供しています。

ここには2026年4月18日まで「Key Marco Cat」の木像も展示されています。高さ15cmのこの像は上半身が猫、下半身が人間の形をしており、コロンブス上陸以前の美術作品としては、めずらしく完璧な形で残っています。原住民Calusa族のシンボルともいえるこの猫の像は、まもなく7年間の貸与期間を終え、ワシントンにあるスミソニアン協会国立自然史博物館へと戻されることになっています。

高い芸術性を誇る原住民の暮らし

アメリカ原住民のイメージ

画像はイメージです

1896年、考古学者Frank Hamilton Cushingはマルコ島で発掘調査を行い、この「Key Marco Cat」をはじめとする無数のCalusa族の遺物を発見しました。これらはヨーロッパからの移民が来る以前の西暦300年から1500年にかけてのものです。こうした発掘品はデザインや彩色にすぐれており、原住民Calusa族の高い芸術性を示しています。

Marco Island歴史博物館のCraig Woodward館長は次のように話しています。

「Calusa族は豊かな河口に住んでいたため、魚や貝類が豊富で食料の心配をする必要がなかったのです。だから芸術活動に費やす時間もたっぷりありました。このため今日のわたしたちは彼らの作品を楽しむことができるのです」

しかしスペインから征服者Juan Ponce de Leónが1513年にフロリダ東海岸に上陸し、その後約2世紀の間にCalusa族は絶滅しました。

ヨーロッパ人がもたらした病気で亡くなったか、奴隷として捕らえられたか、あるいは1700年代にフロリダにやってきた別の原住民に征服されたのではないかと考えられています。

入り口で「半人半猫の猫」がお出迎え

博物館の入口

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2010年に設立されたMarco Island歴史博物館は、Calusa族の記憶を記念することを目的としています。

「博物館に車でお越しになると、車窓から貝塚が見えます。貝塚の周りには水辺を配置しており、ヒノキや在来種の植物が植えてあります。来館者は建物に入る前に、現在から過去へと歩いているような感覚を味わえるに違いありません」というWoodward館長。

「貝塚に行くには、駐車場から橋を渡らなければなりません。その間に現代社会を離れ、まったく新しい世界へと足を踏み入れることになります。すべての展示物が屋内にある通常の博物館とは異なり、ここでは屋外にも多くが展示されているのです」

来館者が建物に入る前に、Key Marco Catの等身大ブロンズ像が出迎えてくれます。この「半人半猫」の猫を見ると、はるか昔に猫たちと一緒に芸術的な暮らしを営んできた人々の生活を垣間見ることができるかもしれません。

出典:
・Marco Island museum among USA Today's 10EST for small towns
・Florida Frontiers “The Key Marco Cat”

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