宇都宮市の繁華街にクマ「うわすご!」 夜も捕獲に至らず 各地で目撃情報…周辺の学校では臨時休校【news23】
宇都宮市の市街地で目撃が相次いでいるクマ。住宅街や商店街など、各地でその姿が捉えられています。夜になって雑木林の中にいるとの目撃情報が。現場を取材しました。
宇都宮で40件以上「クマの目撃情報」 人通りの多い商店街にも…
北関東最大の都市、宇都宮市。8日夜、クマの目撃情報が警察に寄せられました。目撃されたのは、中学校の近くの雑木林だということです。
現場では、交通規制も行われています。
記者
「中学校の東側に林があります。1台のパトカーが集中的にいまライトを照らしています」
これまで40件以上の目撃情報が寄せられているクマ。最初の通報は6日でした。
6日午後6時半ごろの映像では、坂の上に一頭のクマがいました。場所は、JR宇都宮駅から約4キロ北西に離れた住宅地。多くの人が生活しているエリアです。
目撃者
「後ろからガサガサと物音がたって、近所の方かと思って振り返って見たところ、よく見たらクマでした」
この3時間後には、クマが暗闇の中、階段をのぼる姿がありました。
その後、クマは南の方へ移動し、7日未明に宇都宮市の中心部にある人通りの多い商店街で目撃されました。クマは防犯カメラに映っていました。
画面右から出てきたクマは一瞬、歩行者に視線を向けますが、そのまま走り去っていきます。一方、歩行者は慌てて避難しました。
近くの大学に通う学生
「僕はバイト先がここなので、週3、4回は通る。そこでクマと会ったりしたら、ちょっと生命的な危機を感じる」
商店街の店員
「恐ろしい。街の中に、本当にびっくり」
そして、この商店街から1分ほど南に行った場所でも、その姿は捉えられていました。クマはそのまま直進したとみられ、その先の洋菓子店の防犯カメラにも映っていました。
その後も徘徊し続けたとみられるクマ。8日午後5時前には、JR宇都宮駅から約5キロ離れた住宅街に出没。
クマが猛スピードで茂みへと逃げ込みますが、その直後、散歩中とみられる女性と犬の姿が…あわや鉢合わせするところでした。
8日もクマの目撃が相次いでいます。
タクシー運転手が目撃「ものすごい勢いで行った」
矢野タクシー 秋山徹治さん
「この右に曲がった瞬間、ちょうどこの先、黒い物体がいるなと思って」
その瞬間がドライブレコーダーに残されていました。
時刻は午前2時過ぎ。通りを右折、車通りがない道を進むと、目の前をクマが横切ります。
秋山さんは、安全を確保し、すぐに通報します。
矢野タクシー 秋山徹治さん(通報時)
「クマ!クマがいます!タクシードライバーなんだけど、川田入口の洋服の青山…日産の中古車があるんです。そこにクマがいました。今、車屋の中に入りました。今!」
矢野タクシー 秋山徹治さん
「ものすごい勢いで行った。でかいと思って、これはただごとじゃないと思った。その先に人がいたんですよ」
そのまま猛スピードで立ち去ったというクマ。秋山さんは、客が車から降りた後も見守っているといいます。
矢野タクシー 秋山徹治さん
「玄関閉めてカチャって閉まるまで、必ず見守っているんですけど。(乗客に)必ず家に入る時は周りを確認して、出るときは必ず確認して出てくださいよって」
クマは、土日、さらに平日の月曜日になっても捕まらず、生活への影響はさらに大きくなっています。
小中学校では臨時休校、保育園ではさすまたをもって警戒
記者
「クマは、中学校の校庭でも目撃されたということです」
宇都宮市では8日、市立の小・中学校94校がすべて臨時休校になりました。
こちらの保育園も登園の自粛を要請。しかし、どうしても仕事を休めない保護者などのために休園は避けました。
記者
「クマが出没した宇都宮市の保育園では、警備員がさすまたを持って、警戒にあたっています」
警備員の見回りを強化し、活動は室内に限定。8日は、ふだんの約半数の子ども達が登園しました。
夕方、子供を迎えに来た母親は…
母親
「仕事急に休めないので、開いてるのは助かります」
――ふだん気を付けているのは?
母親
「車の乗り降りです。(車を)近くにつけるようにして、あまり危なくないようにしている」
母親
「子ども4人いるので、なんかあったらどうしようって。びくびくしながら送迎の時、気を付けている。小学校もお休みで、いつからいけるかなって感じ」
「『クマが確保されないと登校できない』感じのメールが来てた」
問題は、クマが突然捕まるかもしれないし、なかなか捕まらないかもしれないということです。
――クマスプレーは?
園長
「まさか出るとは思ってなかったので、(クマスプレーは)用意してなくて、今後検討しないといけない」
専門家「距離をとることが重要」
クマが出没してから8日で3日目。専門家は、クマが街での暮らしを学習する危険性を指摘しています。
岩手大学 山内貴義 准教授
「街中のゴミを漁ったり、隠れる場所があることを学習すると、今度はそれを目指してやってくる可能性もある。だんだん体が大きくなって、人間と接触すると、大怪我をする可能性もある」
身を隠しながら、市街地を移動しているとみられるクマ。姿を見せなくても、街のあちこちに痕跡を残していました。
高柳光希キャスター
「畑を横断するように、クマでしょうか、動物の足跡があります」
この足跡の主は、土の上を左右にうねりながら歩いたとみられます。しかし、地面が砂利に変わると足跡はなくなっていました。
――どっちからきたんでしょうか?
住民
「そこのフェンスを超えてきたんじゃないか」
すぐそばのフェンスにも痕跡が…
――毛は残っていますか?
「残っている、2本」
これまでの映像や痕跡から、専門家はクマの目的についてこう予測します。
岩手大学 山内貴義 准教授
「街中まで出ちゃったんだけど、帰れなくなって帰り道を探してるパターン。近くにいても、人を襲ってないので、おそらくパニック状態になってるのではなくて、純粋に人が怖くて逃げ回ってるパターンかなと思う」
たとえ、クマが怖がっていたとしても、危険すぎる相手であることは変わりません。
岩手大学 山内貴義 准教授
「ただああいった個体、小さい個体であっても、何かしらびっくりして興奮して襲ってくることは、十分考えられるので、まず見かけた際には近づかない。まずは距離をとるってことが一番重要かなと思う」