「このままダメかなと一瞬思って…」倒壊家屋の隙間から脱出、道路に深い亀裂 車が横転【熊本で震度7】
最大震度7の揺れを観測した地震が発生して24時間以上が経ちました。記者の取材で見えてきた被害の詳細。倒壊した建物に一時取り残された男性が当時の状況を語りました。
街のシンボル「八代城跡」被害大きく
高柳光希キャスター:
最大震度6強を観測した八代市。
その中でもシンボルと呼ばれている八代城跡。多くの人が訪れるこの場所も大きな被害を受けてしまいました。立派な建物も、今は屋根しか見ることができません。
屋根の右側には大きな亀裂も入っています。こちらを管理している人によると、「一気に崩れ落ちたわけではなく、横に大きくスライドするような形で崩れた」ということです。
こちらは93年前に建てられたのですが、10年前、2016年の熊本地震では、ほとんど被害はなかったということです。
ただ、この周辺の地域では他に被害は出ていないということで、避難をされていたり、自宅にいる人もいるということです。
震度7 道路に深い亀裂 車が横転
高柳キャスター:
最大震度7を観測した地震から24時間が経過しました。
熊本県八代市。3階建ての和菓子屋さんだったという建物は、1階が潰れてなくなってしまっています。
また、住宅が倒壊し、道路の片側1車線をふさいでしまっている場所も。
最大震度7を観測した熊本県宇城市。車道のあちこちに深い亀裂が走り、通過する車両はスピードを緩めて走行していますが、亀裂にはまり、横転した車も。
倒壊家屋から脱出「一瞬ダメかと」
住宅の倒壊が相次いだ八代市。
女性
「私はこの中にいた」
地震直後、隣の倒壊した建物には2人が取り残されていたそうです。
女性
「2人いたんですよ。中に2人とも声が聞こえて」
Q.どんな声でしたか。
女性
「『助けて』ですよ。『救急車呼んで』ですよ」
建物内に取り残されていたのがこちらの男性。自宅で妻と2人で被災しました。
倒壊した家屋に一時取り残された住民
「(建物から)逃げようと思ったけれど、身動きが取れないような状態。少しずつ壁とかが落ちてくるので、もう何が何だか全然わからないような状態で。とにかくこのままダメかなと一瞬思って。けど(揺れが)収まった時に外の明かりが見えたので、そこから出られるんじゃない?と思って。妻を先に出して」
2人は建物の隙間から自力で脱出。けがは「擦り傷」程度だったそうです。
女性(八代市在住)
「電気も何もつかない」
こちらの民家には大きな揺れの爪痕が。
Q.いま、何を一番求めていますか?
女性(八代市在住)
「電気ですよ。電気がくれば。暑いから熱中症とかが一番心配」
厳しい猛暑続く…ライフラインに爪痕「出ない」「何もない」
ライフラインに深刻な影響が出ています。
八代市に住む女性
「(蛇口をひねり)出ないですね」
電気や水が使えない状況が続く中、八代市の避難所では1人2リットル限定で水が配布されました。
女性
「28日の夜、自販機に買いに行っても全部売り切れていて。お茶とか水とか。何もない状態で店も閉まってるし。もう本当に助かります」
29日も35℃以上の猛暑日となった熊本県。九州電力によると、午後5時時点で、八代市や宇城市など熊本県内の約3万2110戸で停電が起きています。
また、熊本県内の11市町、約8万4000戸で断水が起きています。
八代市内のガソリンスタンドでは30台以上の車が長蛇の列をなしています。
男性
「28日の夜も暑かったので車中泊していた。そうしたらもうガソリンがなくなってきて。きょう(29日)の夜はやっぱり心配ですね」
地震の被害が甚大な熊本県。猛暑の中での避難が続いています。
地震から丸一日…「今」起きていること
米満薫記者
熊本市中央区にある熊本城の二の丸広場にいます。熊本市によりますと、石垣の崩落は熊本城内で28か所確認できているということです。
二の丸付近を散歩していた70代の男性は、「地震で揺れている最中、2016年の熊本地震のときに感じた恐怖心が思い起こされるような感覚だった」と言い、最後は心の声を振り絞るように「もうやめてくれ」と話していました。
熊本城では、2016年に損壊した宇土櫓の復旧作業が進められていました。現在、部材などを保護するために四方を、そして上の部分を素屋根で囲っている状況です。