「強い不信を招いたことに深くお詫び」中部電力会長と社長辞任 浜岡原発のデータ不正問題で調査報告書「独自の正当化理論が存在」3号機・4号機の再稼働申請を取り下げ
中部電力浜岡原発の再稼働審査をめぐるデータ不正問題で、中部電力は、会長と社長が揃って辞任し、3号機と4号機の再稼働申請を取り下げると発表しました。
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中部電力 林欣吾 社長
「広く社会の皆さまからの強い不信を招いたことにつきまして、改めて深くおわび申し上げます」
きょう午後2時からの会見で頭を下げた中部電力の勝野哲会長と林欣吾社長。2人は今月末で揃って辞任すると発表しました。
浜岡原発の再稼働審査で最も重要視される「基準地震動」のデータで行われていた不正操作。きょう公表された外部の弁護士による調査報告書によりますと、基準地震動を策定する原子力土建部に対し、経営層がこう発言していました。
勝野会長(当時社長)調査報告書より 2018年11月
「当社の努力が足りないだけである」
林社長 調査報告書より 2022年3月
「議論をすることではなく、全力で走ることが重要」
浜岡原発の再稼働が最重要の経営課題となる中、審査での“核”となる基準地震動を確定させるスケジュールの更新と遅れを繰り返している現状に、焦りを見せる様子も。
社外取締役(当時)調査報告書より 2023年1月
「どんな説明を受けても信頼できない。オオカミ少年を何回やっているか」
現場のスケジュールが現実的には達成困難なことを十分加味せずに、批判・叱責する発言。報告書ではこれが現場への圧力となり、「担当者らを不適切な行為へと駆り立てる要因となった」と認定しました。
また、早期稼働に向けたプレッシャーなどから、自分たちの行為を正当化する「極めて特異な考え方=独自の正当化理論が存在していた」と指摘。2014年から行われていたデータの人為的な選定は、「確信、ひいては信念すら持って不適切な行為を実行に移している可能性がある」と指摘しました。
中部電力 勝野哲 会長
「当時の経営トップとして、本事案の発生や継続を防止できなかったこと。また、早期に把握し、是正することができなかったことについて、極めて重い責任があると認識しております」
きょうの会見で、中部電力は浜岡原発3号機と4号機の再稼働申請を取り下げることも発表。
その一方で…。
中部電力 林欣吾 社長
「我が国において、電力需要増加や脱炭素、エネルギー安全保障といった課題を解決するために、原子力発電は非常に有効な手段であり、浜岡原子力発電所の重要性、必要性は何ら変わるものではない」
再稼働については「決して諦めることはなく、再申請に向けた取り組みを進めていく」と強調しました。