すずらんのように連なって花を咲かせるジギタリス。
この花の代表的な花言葉は「不誠実」や「熱愛」です。
このジギタリス、古くから薬としても毒物としても利用されてきた植物です。
そこでここでは、ジギタリスがどのような植物なのかを解説します!!
ジギタリスとは?
ジギタリスは、オオバコ科(ゴマノハグサ科)ジギタリス属の植物です。
まずはジギタリスがどういう植物なのか見てみましょう!
ジギタリスの開花時期
ジギタリスは、5月~6月の初夏に花を咲かせます。
品種によっては、7月頃まで咲くものもあります。
市場には5月~8月頃まで出回るため、初夏から真夏までずっと楽しめる花でもあります。
花持ち期間は5日~7日ほどとなっています。
その花色は紫が主となっていますが、その他にも白やピンク、オレンジ、黄などのものも開発されています。
ジギタリスの原産
ジギタリスは、ヨーロッパやアフリカにかけて自生する植物です。
また、西アジアから中央アジアにまで生息範囲を広げています。
自生する姿だけでなく、栽培品種も多々あります。
ジギタリスの花言葉
ここからは、ジギタリスの花言葉についてご紹介します。
全般的な意味の花言葉
ジギタリスの全般的な花言葉は、「不誠実」「熱愛」です。
良い意味でも悪い意味でも使われる熱愛という言葉の他、不誠実というネガティブな花言葉はギリシア神話にのある伝説が関係しているのだとか。
ジギタリスの花言葉の由来とされる神話
ギリシア神話に登場する全知全能の神「ゼウス」の妻「ヘラ」は、日頃からサイコロ遊びに興じていました。
ところがある日、ヘラは誤ってサイコロを地上に落としてしまいました。
しかし、ヘラは自分でサイコロを取りに行くことはできません。
そこで、ヘラはサイコロを取ってくるようゼウスに頼んだのです。
しかし、日頃からヘラのサイコロ遊びを好ましく思っていなかったゼウスは、地上に落ちたサイコロをジギタリスの花に変えてしまいました。
ヘラのことを思ってのゼウスの行動でしたが、頼まれたサイコロの回収を果たさなかったということで「不誠実」という意味合いが当てられたのです。
ジギタリスの名前の由来
ここからは、ジギタリスの名前の由来についてもご紹介します。
由来が指を意味するラテン語
ジギタリスの学名は「Digitalis」と言います。
これはラテン語で指を意味する「digitus」から来ています。
この学名は、花の形が指サックに似ていることから来ているのだとか。
別名の「狐の手袋」は、英名の「Foxglove(フォックス・グローブ)」を直訳したものです。
花姿が手袋のように見えることを由来としています。
ジギタリスの名前は、「手」を連想させる花の姿を由来としていることが多いようですね。
ジギタリスは薬にもされたけど、毒があるので気を付けて!
美しい花を咲かせるジギタリスですが、この植物には毒もあります。
昔は薬としても使われていたのですが、誤って摂取すると危険なので注意しましょう。
毒のあるジギタリス
ジギタリスは、全草に猛毒があるとされています。
そのため、観賞用として栽培する際には取り扱いに十分な注意が必要です。
ヨーロッパでは、ジギタリスの花の内側にある濃い紫色の斑点は「毒のある印として妖精がつけた指跡だ」という言い伝えが残っているほどです。
誤って摂取してしまうと不整脈などを起こして死に至ることもありますので、直接手で触れないようにしたほうがよいかもしれません。
かつては薬にもされたジギタリス
毒を有するジギタリスですが、薬用植物としての活用されてきた歴史があります。
ジギタリスが持つ毒には心臓の収縮力を強める作用があるとされ、薬としても重宝されてきました。
ヨーロッパでは乾燥させた葉を原料として薬も作られていたのだとか。
しかし近年では、の成分を人工的にそ作れるようにもなっていますよ。
まとめ
ジギタリスは一見するととても美しい花なのですが、命を奪うこともある強力な毒があります。
その花言葉としては、不誠実や熱愛といった裏表のある物があります。
薬にも毒にもなるという、ジギタリスの特性をあらわしているかのような花言葉ですね。