台湾の蔡英文前総統が来週からヨーロッパを訪問すると台湾メディアが報じました。総統を退任後、初めての海外訪問となります。
台湾メディア「鏡新聞」は、蔡英文前総統が今月12日から8日間の日程で、チェコなどヨーロッパ諸国を訪問すると報じました。
当初は8月から9月の訪問を計画していましたが、現地の選挙日程や政治情勢を考慮し、今月になったということです。
台湾とチェコは正式な外交関係はありませんが、2020年には上院議長が、去年は下院議長がそれぞれ台湾を訪問し、国会に相当する立法院で演説を行っています。
また、台湾側も2021年、当時の呉ショウ燮外交部長がチェコを訪問するなど、関係を強めています。
「鏡新聞」によりますと、蔡前総統は総統就任前の2011年にイギリスやドイツを訪問していますが、総統就任後は一度もヨーロッパを訪問していないということです。
中国は「一つの中国」原則の下、国交を持つ国に対し、台湾と公式な交流を持たないよう求めていて、蔡前総統の訪問に反発する可能性があります。