首都直下地震の死者想定「1.8万人」を“半減以上”へ 死者の7割占める火災防ぐ「感震ブレーカー」とは【Nスタ解説】

TBS NEWS DIG Powered by JNN
2026-06-15 21:36

首都直下地震の対策の方針などを示す「基本計画」が、11年ぶりに変わりました。

【写真を見る】電気工事が不要なものも?3種類ある「感震ブレーカー」

今後10年で、想定される死者を半数以上減らすことを目指すとされています。カギとなるのは“火災対策”です。

死者約1.8万人 首都直下型地震「被害想定」10年ぶりに更新

高柳光希キャスター:
今後、30年以内に約70%の確率で起きるとされている首都直下地震。

政府は2025年12月に被害想定を約10年ぶりに更新しました。

【首都直下地震 被害の想定】※最悪の場合
最大震度7を想定(東京・江東区)

死者:約1万8000人
避難者:約480万人
建物の全壊・焼失:約40万棟
経済的被害:約83兆円
ライフライン被害:1か月程度

大きな被害が出ることが想定されている中、先週、政府は被害軽減に向けて「基本計画」を変更しました。

被害を「半減以上」10年前より高い目標に

高柳キャスター:
2015年に発表されていた基本計画では、「今後10年間でおおむね半減」を目標としていましたが、2025年、死者想定が微減にとどまっています。

そのため、新しい目標を「今後10年間で半減以上」と、さらに踏み込んだ表現になりました。

【死者/建物の全壊・焼失“減災目標”】
▼2015年 
死者想定:2万3000人
目標:今後10年間で「おおむね半減」

▼2025年 
死者想定:1万8000人
新目標:今後10年間で「半減以上」

TBS報道局 社会部 本杉美樹 記者:
死者想定が微減にとどまってしまったということもあり、「半減は確実にクリアする」ということで、2025年はより高い目標を掲げました。

2026年の秋には防災庁が設置予定ですが、それにより、より防災にヒトとカネがつきます。そして、防災庁には他の省庁により強く対策を求める「勧告権」等も与えられます。

計画を進めていく上での「武器」が手に入るということもあり、高い目標になったということです。

防災訓練・家具の固定 被害想定を減らすため“すべきこと”とは?

高柳キャスター:
減災の目標を達成するために、具体的にどうすればいいのでしょうか。

▼マンションの防災訓練(年1回以上)
2023年度 51%→2033年度までに100%

▼家具の固定率
2025年度 38%→2035年度までに100%

▼3日分以上の食料備蓄
2025年度 60%→2035年度までに100%

高い目標に感じますが、これをしなければ半減以上にはならないということです。

B&ZAI 本髙克樹さん:
3日分以上の食料の備蓄は心がけていますが、数年前に備蓄の食料を確認した時に賞味期限が切れていたことがあったので、皆さんも気をつけていただきたいです。

また、就寝時など、身の回りに危ないものを置かないこともすごく重要なことだと思っています。

地震による被害の約70% “火災”を予防する「感震ブレーカー」とは

高柳光希キャスター:
首都直下地震が発生した場合、想定される死者1万8000人のうち、約70%が“火災”による被害とされています。

その火災の発生を抑えるために重要視されているのが「感震ブレーカー」です。

内閣府のアンケート調査(2024年)によると、設置率は1都9県で20%にとどまっています。

設置が進まない理由には、
▼入手方法が分からない
▼値段が高い
▼設置が面倒
といった声がありました。

TBS報道局 社会部 本杉記者:
家電量販店やホームセンター、インターネット通販でも簡単に購入できるので、ぜひ見てみてください。

価格にも差 どれを選ぶ?感震ブレーカー3つの種類 

高柳キャスター:
感震ブレーカーには3つの種類があります。

▼分電盤タイプ(内蔵型/後付型)
地震が起きると家全体の電気を遮断
・電気工事が必要
・内蔵型:約5~8万円
・後付型:約2万円

▼コンセントタイプ(埋込型/差込型) 
地震が起きたときコンセントごとに遮断
・電気工事が必要・不要 両タイプあり
・約5000円~2万円

▼簡易タイプ(おもり式など)
おもりを利用しバネの力で遮断
・電気工事は不要
・約3000~4000円程度

B&ZAI 本髙さん:
「感震ブレーカー」は自分たちだけでなく、身の周りや地域を守るということにも繋がるので、非常に重要だと思います。

一方で、物価高の影響もあり目の前の生活で精一杯な人たちも多い中、感震ブレーカーは決して安くないと思います。そこに対して、どのような補助などが今後なされてくるのか気になります。

TBS報道局 社会部 本杉記者:
自治体によってはすでに補助があるところもあるので、お住まいの自治体のホームページなど見ていただきたいと思います。まずは安い「簡易タイプ」から取り入れるのでも良いと思います。

普段使うものを少し多く 物価高の防災は“日常の延長線”で

TBS報道局 社会部 本杉記者:
キーワードは「#防災を日常に」です。

物価高もあり、防災のためだけに行動するのは中々難しいところがあると思うので、ハードルを下げて、まずは日常生活の延長で防災を意識してください。

食料だけではなくトイレットペーパーやラップなど、普段使っているものを少し多めに買っておくことが備蓄に繋がります。日常の延長線でまずはやってみることが大事だと思います。

==========
<プロフィール>
本杉美樹
TBS報道局社会部 気象・災害担当
首都直下地震対策WGを発足から取材

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