ビジネス用語「アライアンス」とはどんな意味？パートナーとの違いは？
ビジネス用語「アライアンス」は特定の業界で耳にする言葉です。
しかし、そもそも「アライアンス」とは何を意味するのでしょうか？
ここでは「パートナー」との違いなども含めてまとめます。
「アライアンス」とは
まずは「アライアンス」の意味を見ていきましょう。
ビジネス用語としての意味は「提携」
ビジネス用語としての「アライアンス」は提携を意味します。
これは会社や企業が業務提携を交わす経営スタイルを言います。
特に異業種間で提携することを意味する言葉として使用されるのが特徴です。
その目的は様々ですが、利益拡大や業務拡大が主となります。
それだけでなく新規事業の立ち上げなどの目的で行われることもあるなど「アライアンス」は色々な分野で行われています。
中でも他社と手を組む様々な戦略的同盟のことを「アライアンス」と呼ぶと覚えておきましょう。
下請け・元請けの関係はアライアンスではない
「アライアンス」は対等な関係で提携することを意味します。
そのため、下請けと元請けなどの関係は「アライアンス」とは呼ばれません。
「アライアンス」の関係は「A社⇔B社」という対等なものですが、下請け・元請けは「A社⇒B社」という従属を含みます。
あくまでも「アライアンス」はお互いに上下関係などなく提携を結ぶことを指すわけです。
その点は注意が必要となってくるかもしれません。
英単語“alliance”の意味は同盟
「アライアンス」は英単語「alliance」からそのまま来ています。
なお、英単語の「alliance」も提携を意味する言葉となります。
ただ、他にも同盟をはじめ連合や縁組という意味も持つとか。
特に「alliance」は別の立場の個人・団体が協力関係を築くことでさらなる発展を目指すというニュアンスで使用されます。
一方だけが得したり損したりするのではなく相乗効果の意味合いがあると覚えておきたいです。
時に「アライアンス」とされることもあるビジネス用語
「アライアンス」は状況によって指すものが変わります。
ここからは「アライアンス」と同じような意味で使用されている言葉について見ていきましょう。
M&A
「アライアンス」と似た言葉に「M&A」があります。
「M&A」とは「Mergers and Acquisitions」を略した言葉です。
「Mergers」が合併を意味し「Acquisitions」が買収を意味します。
つまり複数の企業・会社が合併・買収することを言うわけです。
そういった意味では「アライアンス」にも似た意味を持っていると言えるでしょう。
ただし、あくまでも「M&A」は複数の組織が1つになることを意味するビジネス用語となります。
もしくは1つの組織が他の組織を吸収する経営戦略を意味します。
そのため、単に提携を結ぶ「アライアンス」とは微妙に意味が変わってくるのです。
ジョイントベンチャー
「アライアンス」と似た言葉に「ジョイントベンチャー」もあります。
「ジョイントベンチャー」とは複数の企業や会社がお互いに出資し、新しい組織を立ち上げて事業を展開することを言います。
つまり複数のベンチャーが協力することを意味する言葉となるわけです。
そうした意味では「アライアンス」にも似た意味を持っていると言えるかもしれません。
ただ、あくまでも「ジョイントベンチャー」は資本を1つにすることを意味します。
もしくは資本を共有して事業を行う経営戦略を意味します。
そのため、資本を伴わない「アライアンス」とは位置付けが変わるわけです。
「アライアンス」にまつわるビジネス用
ここからは「アライアンス」にまつわるビジネス用語について見ていきましょう。
アライアンス契約
「アライアンス契約」は業務提携する際に取り交わす契約のことです。
資金や人材、知識や技術、情報などをお互いに出し合って運用していく場合はこの「アライアンス契約」の規定に基づいて行われます。
この言葉はビジネスの世界でよく耳にするので覚えておきたいです。
アライアンス事業
「アライアンス事業」は業務提携した他社と共同で行う事業のことです。
業務提携を交わすことで既存事業の拡充だけでなく新規事業の展開が可能になり、業界全体の底上げにも繋がってきます。
この言葉もビジネスシーンで頻繁に目にする言葉となります。
アライアンス戦略
「アライアンス戦略」は別名「ストラテジックアライアンス」と呼ばれるビジネス用語です。
これは業務提携したことで行われる組織間の経営戦略のことを意味します。
例えば、お互いの試算を共有したり利点を享受したり、逆に欠点を補填したりする戦略のことを言います。
まとめ
ビジネス用語の「アライアンス」は業務提携を意味します。
これは対等な関係で異業種の会社や企業が提携することを意味する言葉です。
そのため「パートナー」とはまた別の言葉と言えるでしょう。
それでも似たような言葉に「M&A」や「ジョイントベンチャー」などがあるので、それぞれの意味を理解しておくと安心です。
