人間社会でも問題視されることがある「いじめ」は、猫の世界でも起こりうることがあります。猫にも性格がそれぞれあるため、相性の合う子と合わない子が存在します。多頭飼いの場合、性格の違う猫同士と同じ屋根の下で暮らすことになりますので、それぞれの猫が負担なく過ごせるよう注意が必要です。ここでは、猫がいじめられているのを目撃した際に行いたい対処法についてご紹介します。
1.猫同士の距離をとる
猫同士で険悪なムードになることが多いときは、お互いの距離を離して徐々に近づけていく方法をとることが重要です。
猫は独占欲が強いため、他の猫が自分の縄張りやご飯を取られてしまうなどの悪いイメージがついてしまうことでいじめやけんかに発展することがあります。
生活する場所を別々の部屋にして様子を見ることが理想ですが、難しい場合は猫が十分に動けるスペースのあるケージに入れて同じ空間にいることに慣れさせてあげましょう。
2.同じ生活用品を与える
多頭飼いの場合、猫のおもちゃ、食器、ベッドなどの毎日使う生活用品は、なるべくお同じものを揃えて与えるようにしましょう。
相手が所有しているものを奪ってしまうことや特定の猫だけが独占し続けてしまうことが猫同士のいじめのきっかけになることがあります。
縄張り意識が強い猫は、物に対しての執着心があるため、同じ物を同時に与えて分け隔てないようにしてあげましょう。
ただし、猫にも好みがあるため、それぞれの好みに合うものをよく観察して与えることをおすすめします。
3.隠れ家や高い場所を用意する
猫がリラックスできる環境があると、ストレスが軽減しやすくなります。いじめられがちな猫が素早く隠れられたり周囲を見渡せるような高い場所を作ってあげると安心するでしょう。
猫の性格によっては、他の猫がいることで落ち着けないために、弱い立場の子に攻撃的になってしまうことも考えられます。
お気に入りの場所は、数が少ないと奪い合いのケンカに発展することがありますので、猫たちがリラックスできるような環境は複数作ることが大切です。
住み分けができるよう、一つの広い空間をパーテーションで区切ったりすることも効果が見られるかもしれません。
まとめ
猫同士の関係がうまくいっていないときは、それぞれの猫がストレスに感じることを見つけてあげ、猫が安心して生活できるようにサポートしてあげましょう。猫が好む環境を増やしてあげることで、いじめられるリスクを減らすことができます。
猫の性格も個体によって異なりますし、同居猫との相性もあるため、良好な関係を築くには時間がかかるかもしれません。対処法を試してみても改善が見られない場合は、かかりつけの獣医師や行動学に通ずるトレーナーに相談し適切なアドバイスを受けてみることも検討してみましょう。
また、いじめられている子だけに注目しがちですが、猫同士の仲が悪い場合はどちらにもストレスがかかっている状態です。ドクターストップは必要ですが、順位付けなどで猫同士の関係性に飼い主さんが介入しすぎることも望ましくありません。特定の猫だけに優しくせずに同じ愛情を与えてあげるように意識して接してあげたいですね。
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