2024年5月29日(水)から31日(金)にかけて、東京ビッグサイトにて「オルガテック東京2024」が開催されている。
「オルガテック」はドイツ・ケルンで70年もの開催実績を持つデザインの国際専門展示会で、東京ではアジアの先駆けとして2022年からスタート。本イベントには今回過去最多となる163社が参加し「SHIFT DESIGN」をテーマとするオフィス家具などの展示を行っている。
また、会場内では資源ロスの排除を目指す企画展「CIRCULAR MIRAI」が開催され、斬新なアイデアを目にできた。オープニングセレモニーでは、主催者の挨拶と代表者数名によるテープカットも行われた。
本イベントを主催するケルンメッセGmbH CEOのゲラルド・ベーセ氏は、「皆様、オルガテック東京2024にお越しくださることを大変嬉しく思っております。今回、オフィスデザインおよび家具業界の発展における重要な節目を再び記念するために集えたことを祝福します」とイベント開催の喜びを語った。
続けて、「オルガテック東京はドイツのケルンで始まって以来、常にオフィス建築家やプランナーのニーズに焦点を当ててきました。東京での開催は本日で第3回目を迎えましたが、私たちは東京市場の強い需要を目の当たりにしています。私たちは2025年4月に開催される大阪万博にも参加しており、オルガテック東京2024では循環型経済に焦点を当てています。当社は創立100周年を迎え、オフィスデザインとインテリア業界にインスピレーションを与えてきたコンセプトの成功を評価します。本イベントを通じて、ケルンと東京の絆を強め世界レベルでイノベーションを精進する新たな物語となるでしょう。一緒に遺産を残しましょう」と意気込みを語った。
続いて行われたテープカットでは、ゲラルド・ベーゼ氏と経済産業省 製造産業局 生活製品課 企画官(日用品・地場産品担当)の塚本裕之氏、株式会社イトーキ代表取締役社長の湊宏司氏、トレンドエキスパートのビルギット・ゲプハート氏 、一般社団法人日本オフィス家具協会 会長の中村雅行氏が登壇。
「CIRCULAR MIRAI」では、Circular Economy(循環経済)を目指す企業による企画展が行われた。その中でもカリモク家具は、針葉樹林「MAS」を使用したオフィス空間の展示を行う。日本の森林資源は度重なる伐採により減少しているが、針葉樹は輸入材との競合やライフスタイルの変化などで十分に活用されない。しかしMASは低利用の針葉樹や広葉樹を積極的に採用するため、日本の森林資源の課題への貢献が期待される。
リサイクル素材を使用したテーブルやラックなどからは、環境への配慮を目的とする企業努力を垣間見ることができた。