■MLB 地区シリーズ第1戦 フィリーズーメッツ(日本時間6日、シチズンズ・バンク・パーク)
メッツの千賀滉大(31)が6日、敵地でフィリーズとの地区シリーズの第1戦に約2か月ぶりの先発、2回、31球を投げて、被安打1(1本塁打)、奪三振3、四死球1、失点1(自責点1)だった。
今季はキャンプ中に右肩を痛め、7月27日に復帰登板、初勝利を収めたが、左ふくらはぎを痛めてまたもや、60日間の負傷者入りと厳しいシーズンとなった。それでも、リハビリを乗り越えてポストシーズン初先発となった。
メッツもレギュラーシーズン最終戦はダブルヘッダーとなり、そのダブルヘッダーでポストシーズン進出を決め、翌日からワイルドカードシリーズを戦い、第3戦までもつれるゲームとなった。先発投手のローテーションが追いつかず、千賀に白羽の矢が立った。シーズン1試合以下の登板でポストシーズンに先発するのはメジャー史上3人目となった。
約2か月ぶりの復帰戦が、自身初のポストシーズン、しかも地区シリーズ第1戦の敵地で相手は同地区優勝のフィリーズ。その立ち上がり、今季シーズン先頭打者アーチ15本とメジャー最多の1番・K.シュワーバー(31)にカウント1-1から高め95マイル(153キロ)のストレートを完璧に弾き返され、ライトスタンドへ先頭打者アーチ。いきなりポストシーズンの洗礼を浴びた。
それでも、NPB時代には短期決戦の日本シリーズで7試合3勝を挙げて短期決戦の強さを誇る千賀は2番・T.ターナー(31)を“お化けフォーク”で空振り三振、4番・N.カステヤノス(32)はスライダーで空振り三振と1回を1失点で抑えた。
2回は先頭の6番・B.ストット(26)をスライダーでサードフライ、続く7番・JT.リアルミュート(33)をフォークで空振り三振とこのイニングは3者凡退で打ち取った。ベンチに戻るとナインからハイタッチされて千賀はこの回で降板となった。
千賀はポストシーズン初登板は2回、31球を投げて、被安打1(1本塁打)、奪三振3、四死球1、失点1(自責点1)、先頭打者アーチを浴びたが、その後は落ち着いたピッチングを見せた。最速は97マイル(156キロ)をマークした。
試合中に中継局のインタビューに応じたメッツのC.メンドーザ監督(44)は千賀に対して「いきなりホームランを浴びたがいいピッチングをしてくれた。フォームも良かったし、スライダーも良かった」と大役を果たした千賀を誉めていた。