6日、東京・品川区で火の手があがり、現場は一時騒然となりました。人通りの多い場所で爆発音をあげ、燃えていたのは1台の自転車でした。
【写真を見る】“激安バッテリー”発火の危険 家が全焼するケースも 危険な「非純正」見分けるポイントは?【Nスタ解説】
“非純正” 「嫌な臭い」「膨らみ」は注意
山内あゆキャスター:
10月6日午後0時半ごろ、東京都品川区のガード下で、「自転車が燃えている」と119番通報がありました。消防が駆けつけ、約30分後には消火され、けが人はいませんでした。警視庁が出火原因を調べています。
急に出火してしまうこともあるようですが、どんな場合に発火・出火するのでしょうか。
身近なバッテリーとしては、電動アシスト自転車、モバイルバッテリー、充電式掃除機などに使用されています。
繰り返し充電可能なリチウムイオン電池を使用していますが、普及によって、いわゆる“非純正”も普及しています。
niteの発表資料によると、一部の“非純正”には、▼設計に不備があったり、▼品質管理が不十分など、高リスクな製品も含まれているということです。
niteが電動アシスト自転車「非純正のバッテリー」の充電の様子を再現しました。設計などに問題がある製品の場合、大きな破裂音とともに、炎が勢いよく噴き出します。
充電中の異常な発熱などが原因で発火したということです。可燃性の液体が含まれているため、一度発火すると、大きな火災に繋がるおそれがあるそうです。
過充電の場合や、もともと製品に不具合がある場合もあります。嫌な臭いがしてきたり、膨らんできたと思ったら、危ないということです。
非純正バッテリーの事故は10年間で235件あり、住宅が全焼したケースもあるといいます。
「充電式りチウムオン電池」 リスクの高い非純正品を見分けるポイント
山内キャスター:
非純正のものでも必ず事故を起こすわけではありません。niteにリスクの高いものを見分けるポイントを聞きました。
【非純正バッテリーの表記例】
表記をよくみると、「充電式リチウムイオン電池」ではなく「充電式りチウムオン電池」と書かれている場合もあるそうです。
「リ」がひらがなになっていたり、「イ」が抜けていることがわかります。
極端に安く、▼違和感のある日本語、▼事業者名・連絡先の記載がないなども見分けるポイントだということです。
産婦人科医 宋美玄さん:
純正・非純正だけではなく、製品の基準マークなどはないのですか?
山内キャスター:
「PSEマーク」というものがありますが、これが本物なのかどうかは検証し難いです。
ホラン千秋キャスター:
情報が全部記載されていたとしても、極端に安かったり、出品者がよくわからなかったりする場合は、断定できないということですね。
ペットが噛んで発火 置きっぱなしに注意
山内キャスター:
わざとではないけど…というケースもあります。
アメリカの民家で撮影された防犯カメラの映像には、ペットの犬がリチウムイオンのモバイルバッテリーを、口にくわえて噛んでいる様子が写っています。
突然、火が出るとモバイルバッテリーは火花を激しく散らして炎上。マットが燃えてしまいました。
この火事で民家は損傷しましたが、住人とペットも無事だったということです。
産婦人科医 宋美玄さん:
うさぎを飼っているのですが、あらゆるものが噛まれます。充電コードを何本もやられました。ペットだけではなく、子どもが触ったり落としたりするので、危ないかもしれません。
山内キャスター:
噛むことで、唾液などの成分が発火に繋がることもあるそうです。ペットにスマートフォンを口に入れさせたり、モバイルバッテリーをくわえさせたりするのは注意が必要です。
また、外部から衝撃があることで、発火のおそれもあります。高いところから落下したものを、ペットが噛んでしまうことも危ないそうです。
高いところに置く場合は、落ちないようにしてください。テーブルやソファに置きっぱなしにするのは危険です。ペットや子どもの手に届かない場所に置いて、落下にも注意が必要です。
ごみ収集車内で発火・火災も 処分方法は自治体によって異なる
山内キャスター:
家の外でも火災を起こす可能性があります。例えば、モバイルバッテリーや加熱式たばこを可燃ごみなどで廃棄、ごみ収集車内で発火・火災につながるケースもあります。
モバイルバッテリーなどの処分方法は、自治体によって異なります。
渋谷区の場合、小型の充電式電池(モバイルバッテリーなど)は、区での収集はしていないため、リサイクル協力店に持ち込まなければいけません。
区役所などに設置してある回収ボックスへ、小型家電を置いていくことはできるということです。
※地域によって異なる
自治体ごとに調べて、確認をするようにお願いします。