衆議院選挙の公示があさってに迫る中、石破総理はきょう、就任後初めて、応援演説に入りました。一方、裏金問題で攻勢を強める野党ですが、候補者の一本化が進んでいません。いったい、何故なのでしょうか?
【動画】15日に衆院選公示 石破総理が就任後初の応援演説 攻勢強める野党、共闘なぜ進まない
駅前に大勢の人が集まる中、拍手に迎えられ姿を見せた石破総理。目的は、公明党・石井代表の応援演説です。
石破総理
「自公連立はこれからは公平であり、公正であり、正直であり、誠実であり、謙虚であり、そういう政権として皆様方のご審判をたまわりたい」
小選挙区が「10増10減」となった今回の衆院選。
公明党は石井代表を比例代表から埼玉14区へと転出させ、小選挙区での議席の獲得を狙う考えです。
埼玉14区には、石井氏の他、日本維新の会の加来武宜氏、国民民主党の鈴木義弘氏、共産党の苗村京子氏らが立候補を予定。
本格的な選挙モードへと突入し、各党党首はきのう、獲得議席の目標を掲げました。
立憲民主党 野田佳彦 代表
「最低限目標にしなければいけないというのは、自公の過半数割れ、そして比較第一党になる」
日本維新の会 馬場伸幸 代表
「関西以外での小選挙区での勝利を、議席獲得を目指していくことを目標にしたい」
公明党 石井啓一 代表
「(候補者を擁立する)11小選挙区は完全勝利を目指します」
共産党 田村智子 委員長
「沖縄1区の議席を必ず守り抜き、(沖縄)1区から4区の勝利のために貢献したい」
国民民主党 玉木雄一郎 代表
「少なくとも前回の11議席は確実に確保して、それから1議席でも増やしたい」
れいわ新選組 山本太郎 代表
「衆議院3議席、全体8議席なんですけれども、これを倍増以上にしたい」
野党側は“政権交代を目指す”としていますが、候補者一本化の調整は進んでいません。派閥の裏金事件で、自民党に逆風が吹く中、候補者を一本化することで野党候補が勝てる可能性が高まるはずですが、なぜ共闘は進まないでしょうか?
政治部・野党クラブ・加納沙也香キャップ
「一言で言えば、比例の得票数を増やすためです。小選挙区でも選挙活動し、政策を訴えることなどを通じて比例票を積み上げることが狙いです」
小選挙区での“与野党一騎打ちの構図”は野党候補の一本化が進んだ前回衆院選に比べ、大幅に減っています。
「野党乱立は自公を利する」と言われ、共闘すれば「野合」と言われる野党側。
今回の衆院選は選挙区や地域ごとの共闘に留まる見通しで、水面下でギリギリの調整が進んでいます。
公示が明後日に迫る中、残された時間は多くありません。