埼玉5区では、圧倒的な知名度の野党候補に対し、6連敗を喫している自民党候補が初入閣。現職法務大臣としてリベンジに挑みます。
6連敗中で比例復活の自民候補 リベンジ挑む
10月17日夜、自民党の牧原秀樹氏(53)は、JR大宮駅前に姿を見せ、こう胸を張りました。
自民党 牧原秀樹 候補
「派閥なんてやめろ。派閥から人事とお金を剥がせ。こういうふうに発言したのは牧原秀樹ですよ、皆さん」
初当選から約20年。先日、石破内閣で初入閣を果たしました。
派閥の裏金事件を受け、逆風となる今回の選挙ですが、クリーンさをアピールします。
自民党 牧原秀樹 候補
「派閥にはこの20年、一度も入っておりません。裏金はおろか“オモテガネ”も含めて、そういうものは無しで」
牧原氏は、過去の衆議院選挙で、野党の有力候補に6回連続で負けていて、比例復活を繰り返しています。
その因縁の相手は、民主党政権で官房長官などを務めた立憲民主党の枝野幸男氏(60)です。
圧倒的な知名度を誇る枝野氏ですが、最近の選挙では、全国各地での応援で地元をなかなか回れず、前回の2021年は6000票差とギリギリの勝利となりました。
立憲民主党 枝野幸男 候補
「今回の選挙は、おそらく15年ぶりぐらいに地元で直接、私本人が皆さんに訴える機会を半分ぐらい持てる。そういう選挙になります。本人(枝野氏)がいないことで、なくした貯金を補って、厳しい戦いではあるが、何とか勝ち抜かせていただけるんじゃないか」
候補者 旧統一教会の関連イベント出席が判明
自民党 牧原秀樹 候補
「夢にまで見た初勝利を与えていただけないでしょうか。小選挙区で勝たせてください」
牧原氏は、旧統一教会の関連イベントに自身や秘書が計37回出席していたことが、先週判明しました。
有権者からも厳しい声が上がります。
埼玉5区の有権者(70代)
「(自民党が)身体検査じゃないけどやったでしょ、そのときに何も出てないでしょ。今になって出てきてるでしょ。余計ズルいなと」
埼玉5区の有権者(50代)
「皆さんが納得できるような説明ができるならいいし、納得できないような部分があれば微妙かな」
改めて、牧原氏に旧統一教会との関係を問うと…
自民党 牧原秀樹 候補
「あくまで地元の人という認識でのお付き合いでございますので、まったく数年、関係は絶っておりますし、いずれにしてもまったく問題はない」
野党候補は批判を強めます。
共産党 山本悠子 候補
「旧統一教会で、どれだけの人が苦しんだか。旧統一教会と37回の会合に行っていた、それで『知らなかった』。知らなかった団体に37回も行きますかって」
山本氏は、「自民党政治そのものを変える」と訴えます。
共産党 山本悠子 候補
「裏金事件にも旧統一教会との癒着にも何の反省もないこの人たちに、政治を任せるわけにはいきません」
れいわ新選組 辻村千尋 候補
「旧統一教会とズブズブだということに対して、『NO』という声を私たちに託してください。私たちは国会で暴れまくります」
辻村氏は、「NOを突き付けることを有権者に訴える」と宣言しました。
れいわ新選組 辻村千尋 候補
「国民の声というのは、小さな少ない声も大きな声も、数が多いとか少ないに関係なく、一人一人の声をしっかり拾い上げるのが民主主義だと思いますので」
各政党 旧統一教会との向き合いは
各政党は、旧統一教会とどう向き合うのか。
高額献金などの被害を訴える元信者らを支援してきた弁護士らが各政党に質問状を送付。その回答を公開しました。
【政治家と教団とのさらなる調査を行うか】※全国霊感商法対策弁護士連絡会への回答
・自民党 言及なし
・公明党 党内で議論
・立憲民主党 第三者機関を設置
・日本維新の会 徹底した調査
・共産党 独立した調査委員会を設置
・国民民主党 徹底した調査
・れいわ新選組 調査特別委員会を設置
・社民党 独立した調査委員会を設置
・参政党 調査委員会の設置 反対せず(news23取材より)
教団と政治家の関係について更なる調査が必要かと聞いたところ、与党・公明党は、党内で議論すると回答。自民党からは明確な言及はありませんでした。
全国霊感商法対策弁護士連絡会 木村壮 事務局長
「旧統一教会による被害は、30年以上前から連綿と続いてきた。被害が継続する中、政治が何もしなかった。どうして被害継続することになったのか。政治家の関与が影響しなかったのか。調査して公表していただきたい」