【ドラフト】「ナイジェリアの子供達のために水道を引く」世界一のピッチャーになって叶えたい夢へ 横浜隼人・沼井伶穏

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2024-10-22 21:01
【ドラフト】「ナイジェリアの子供達のために水道を引く」世界一のピッチャーになって叶えたい夢へ 横浜隼人・沼井伶穏

24日、木曜日に迫ったプロ野球ドラフト会議。高校野球強豪校がひしめく神奈川で注目されているのが横浜隼人高校3年・沼井伶穏(ぬまい・れおん)投手だ。
 ナイジェリア人の父を持ち、身長は186cm。最大の特徴は身長を10cmも上回る196cmのリーチであり、その右腕から最速151キロを繰り出す。
沼井伶穏:
腕をムチのように使えるというか、他の人よりもリーチの距離が長く取れるので、その分球速も上がりやすいのかなと思います。

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長いリーチを生かし投げ下ろすストレートは威力抜群。中学時代4番手だったという沼井投手はチームを支えるエースへと成長した。

叶えたい夢「ナイジェリアの子供達のために水道を引く」

そんな彼がプロになって叶えたい夢があるという。
沼井:
ナイジェリアの子供達のために水道を引くっていう所と、ナイジェリアの子供達のお手本になりたい。

父の母国・ナイジェリアは西アフリカ沿岸部に位置し、気候変動や紛争等によって食料や水不足に陥っており、約355万人の難民が支援を必要としている(24年7月現在※UNHCR:国連難民高等弁務官事務所より)。

沼井:
自分のお父さんがナイジェリアの出身なので、ナイジェリアの事について調べていくうちに、自分達と違う環境があるという事を知って、何か助けになる事はないかなと思って、自分がサポートしたいなと。

『綺麗な水が飲めないんだって』テレビを観て泣いた小学生

当時まだ小学生だった彼はテレビで見た光景に心を打たれた。母・愛さんもその当時の込み上げる想いを持つ様子を振り返る。
母・愛さん:
小学校1年生2年生ぐらいの時に、1人でテレビを見て、なんかすごい泣いてるなと思って、画面を見たらユニセフ(UNICEF:国連児童基金)の宣伝の、“黒人の子達がワクチンがない”のですとか、“水道ってこんなに汚い水を飲んでるんです”というのを観て、この子が泣いてる姿を見て「どうしたの?」みたいな感じで言ったら、『綺麗な水が飲めないんだって』と言って、「そうだね」みたいな。
 『どうしたらいいの?』ってその時に言っていて、「水道を引いてあげるしかないね」と…「だからそのために募金とかそういうのをするんだよ」っていう話をして、その時はそれで終わったのですけど、とにかくユニセフのCMが流れると、泣いちゃうみたいな…もうそれがもうずっと繰り返しで…
 野球始めてちょっとしてぐらいちょっとしてからかな、プロ野球選手になったらお金を稼いで、『アフリカの子達のために水道を引きたいんだ』と言ってたので、なんかこんな何年経っても、こういう事って忘れないんだなと思って、なんかそういう目標があるんだったら、野球も絶対続くだろうし…そういう夢がそういう人達のために何か出来る事がないかなって“考えられる力がある”のだなっていうのがあった。
 だったらもう応援してあげようって思ってその夢をずっと持ち続けてるっていう感じ。

“ナイジェリアにきれいな水を届けたい"小学6年で誓った想い

“ナイジェリアにきれいな水を届けたい"小学6年で誓った想いが野球を続ける原動力となり、揺るぎない信念はいつしか支えてくれる人達の心をも動かしていく。
 沼井:
(泣いていた事は)覚えてないですけど、でも自分と近い人達が…そういうCMを見てサポートしたいなっていう風に思って…プロ野球選手を目指したのも、それも一つのきっかけだったので…そういうのはあります。

幼い頃に描いた大きな夢へ 小さな一歩を踏みだす

幼い頃に描いた大きな夢へ。18歳になったいま小さな一歩を踏み出そうとしている。

沼井:
まず本当に世界一のピッチャーになりたいっていう風には思っているので、そのためには、しっかりと結果を残さないといけないので、世界一のピッチャーになるっていうために自分はやっていきたいというふうに思います。 
 メジャーリーグ・ワールドシリーズの舞台で投げてるピッチャー、そういう所で先発を任されてるピッチャーが世界一のピッチャーに近いのかなって一番思うので、いきなりそこを目指すのではなくて、まずしっかりと日本のプロ野球に入って結果を残して、みんなに認めてもらえるようになったら、そういうふうな舞台にチャレンジしたいな、と思ってます。 

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