G20の財務大臣・中央銀行総裁会議に出席していた日銀の植田総裁は、足もとで進行している円安が物価に与える影響については「丹念に分析して見極めていく」としたうえで、追加利上げの判断には「一応、時間的な余裕はある」との考えを示しました。
日本銀行 植田和男 総裁
「円安だけじゃなくて、その背後にあるアメリカ経済動向に対する見方、全体を見たうえで、それが日本の物価にどう影響するかということを丹念に分析して見極めていくということかなと思っております。一応、時間的な余裕はある」
日銀は7月の利上げ後に株価や為替が乱高下したことなどから、9月の会合では金利を据え置きましたが、24日の会見でも、植田総裁は「一応、マーケットは引き続き不安定な状況にある」としました。
一時1ドル=153円をつけるなど足もとで円安が進んでいる背景については「アメリカ経済の先行きについて、楽観論が広がりつつある」との見解を示しました。
日銀は来週から金融政策を決める会合を開き、物価の見通しや金融市場の動向などについて議論する見通しです。