損害保険大手4社が企業や自治体向けの保険契約で保険料を事前に調整していたとして、公正取引委員会は課徴金20億円あまりを納付するよう命じました。
独占禁止法に違反したとして課徴金の納付を命じられたのは、▼東京海上日動火災保険と、▼損害保険ジャパン、▼三井住友海上火災保険、それに、▼あいおいニッセイ同和損害保険の4社です。
公正取引委員会によりますと、4社は、▼発電大手のJERAや、▼コスモ石油、▼京成電鉄、▼東急などとの契約で保険料の事前調整を行ない、カルテルを結んでいたということです。
さらに「あいおい」を除く3社は、▼東京都や、▼警視庁などの保険入札で、落札業者や保険料を事前に話し合い、談合していたということです。
また、▼保険代理店の「共立」についても、一部で調整行為を仲介したとして、排除措置命令を出しました。
各社の営業担当者は保険料の低下を避けるため、オンライン会議やSNSのほか、カラオケ店の中でも話し合いをしていました。
損保4社への課徴金の総額はおよそ20億円7000万円にのぼっていて、公正取引委員会は「このような違反行為が再度行われるのであれば、さらなる厳しい対応もありうる」としています。