パキスタンの首都で起きた元首相の釈放を求める大規模な抗議デモは、デモ隊と治安部隊の双方に多数の死傷者が出る事態となっていて、イギリスメディアは「民間人17人が銃撃され、死亡した」と報じています。
パキスタンでは24日から汚職などの罪で収監されているイムラン・カーン元首相の釈放を求める抗議活動が始まり、首都イスラマバードに集まった1万人以上のデモ隊が治安部隊と衝突しました。
軍や治安当局は26日夜、デモ隊の強制排除に乗り出し、現地メディアによりますと、一晩でおよそ1000人が拘束されたということです。また、イギリスの有力紙「ガーディアン」は当局筋の話として、「民間人17人が銃撃されて死亡し、数百人が負傷した」と報じました。
パキスタン政府はデモ隊への発砲を否定していますが、「ガーディアン」は政府関係者が死傷者の記録を隠ぺいしようとしている可能性があると伝えています。
一方、暴徒化したデモの参加者らによって、治安部隊にも多数の死傷者が出ているとみられます。