お茶は私たち人間には身近な飲み物ですが、猫にとっては注意が必要になる場合があります。猫の健康を守るためにも、飲んでもOKなお茶とダメなお茶を知っておきましょう。本記事では、代表的なお茶を厳選して5つ解説していきますので、ぜひご一読ください。
飲ませてダメなお茶3選
1.紅茶
紅茶を始め、飲ませてはいけないお茶には「カフェイン」や「シュウ酸」が含まれている場合が多く、これらは猫にはよくない成分として知られています。
カフェインは、人間には覚醒効果をもたらしますが、猫には中毒の危険があり、五感を司る「中枢神経」が興奮されてしまい、痙攣や呼吸困難といった症状を引き起こします。
カフェインの致死量は、猫の体重1kgあたり150mgが目安と言われていますが、反応は個体差があり、たとえ少量でも誤飲させないようにしてください。
さらに、紅茶のなかには、香料やフレーバーが加えられているタイプもあり、これが猫に有害となる可能性もあるため注意しましょう。
2.緑茶
昔から緑茶は、万病に効く薬と言われ、人々には重宝されていますが、猫には不向きのお茶です。
ここでも気になるのは、カフェインやシュウ酸の影響です。
種類が「玉露」の場合、カフェインの含有量は、紅茶を上回るとされています。
また、緑茶に含まれるシュウ酸は、それほど多くはないものの、猫がかかりやすい病気である尿路結石のリスクを高めますので、飲ませないようにしましょう。
飲むのも危険ですが、茶葉自体を口にしないよう気を配る必要があります。
3.ハーブティー
紅茶や緑茶と違って、ハーブティーは基本的にノンカフェインですが「ペパーミント」や「ラベンダー」などがブレンドされているタイプのものを飲ませてはいけません。
両者には、猫には有害な「ケトン類」が含まれており、中毒を引き起こす危険があるためです。
さらにラベンダーは、たとえ口にしなくとも、香りを嗅ぐこと自体が問題とされています。
猫は肉食動物であり、植物由来の香り成分である「リナロール」や「酢酸リナリル」を代謝することはできないとされています。
アロマオイルや芳香剤として利用するのも控え、猫の健康を第一に考えましょう。
飲ませてもOKなお茶2選
4.麦茶
麦茶は「ノンカフェイン」であり、猫に飲ませてもOKとされています。
麦茶の原材料である大麦は、猫草と同じ「イネ科植物」の1種であるため、自ら進んで飲みたがる猫もいるほどです。
ただし、微量ながらも「カルシウム」や「マグネシウム」などのミネラルは含まれており、過剰摂取をすると、尿路結石の原因となります。
少量で薄めたものなら害は少ない可能性が高いです。
5.黒豆茶
黒豆茶もノンカフェインなので、猫に飲ませることができるとされています。
飲むだけではなく、黒豆は加熱した状態かつ適切な与え方を守れば、食べさせても大丈夫だと言われています。
黒豆には、猫にとっては欠かせない「タンパク質」や、老化を防ぐ「ポリフェノール」が含まれているため、健康にメリットをもたらしてくれるでしょう。
しかし、アレルギー反応には十分注意する必要があります。
もし与えるとしたらごく少量をほぼ水に近い薄さまで薄めたものを与えるようにしてください。
飲ませてOKなお茶は、積極的に与えていいの?
麦茶や黒豆茶は、猫に飲ませても大丈夫ではありますが、あくまで特別な理由がない限り、積極的に与えることはオススメできません。
特別な理由としては「水を飲んでくれない」といったことが考えられます。
風味などこだわりが強い個体が多い猫の場合、麦茶や黒豆茶などの風味が気に入ってどうしてもそれしか飲まないという場合を除いては、選択肢としてあまり上がらない可能性が高いです。
そもそも野生時代、猫は砂漠で暮らしていたという歴史もあるので、水分補給をそれほど多く必要としないことも一因になるでしょう。
まずは獣医師さんにアドバイスを求め、適切に対応してください。
また、ノンカフェインとはいえ、大麦アレルギーや大豆アレルギーのリスクはゼロではなく、初めて飲ませる場合には、特に注意が必要です。
水分補給としての目的であれば、水分を多く含んだごはんや肉や魚からとっただし汁にするなどの方法を選んだ方が良いでしょう。
まとめ
今回は、猫に飲ませてはいけないお茶として、紅茶、緑茶、ハーブティーを、飲ませてもOKなお茶として、麦茶と黒豆茶を解説しました。
代表的なお茶を厳選して解説しましたが、飲ませてはいけないお茶は、他にも数多くあります。
カフェインが入っているお茶はNGですし、ノンカフェインのハーブティーでも、ペパーミントやラベンダーなどがブレンドされているものを与えてはいけません。
たとえ飲ませてもOKなお茶であっても、特別な理由がなければ積極的に与える必要はなく、猫の健康を守るために慎重に検討することが重要です。
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