関東で相次ぐ強盗事件のうち、「闇バイト」をした男性の家に強盗をしようとした罪に問われている男の初公判が開かれ、男は「強盗の目的は否認します」と無罪を主張しました。
千葉市の会社員・熱田和樹被告(33)は、今年8月31日、れんがを所持し、金品を奪い取る目的で、さいたま市の男性の家に向かった強盗予備の罪に問われています。
男性は、数日前に「闇バイト」の報酬を受け取ろうとしていたところ、別の男らに襲撃されていました。
熱田被告らは、れんがを持ち、軍手やマスクをし、男性の家に向かいましたが、男性は不在でした。
きょう、さいたま地裁で開かれた初公判で、熱田被告は「強盗の目的は否認します」と起訴内容を否認し、無罪を主張しました。
検察側は冒頭陳述で、「被告人は金銭に窮するようになり、犯罪グループと接触した」「電話で民家に侵入し、金を奪い取るよう指示を受け、共犯者と強盗するかどうか話し合ったが、最終的には強盗に向かうことに合意した」と指摘しました。
また、証拠調べで検察側は、「グループは『Dr.ヒルルク』や『ヤマイモのセンギリ』などのアカウントから指示を受けていた」とも指摘しました。
一方の弁護側は、「熱田被告は『荷物を運ぶ』という仕事に応募し、闇バイトとは分からず応募した」「指示され、れんがを持ったが、強盗するつもりは全くなく、強盗に入る直前に勇気を持って逃げた」「闇バイトから逃げた人を処罰すべきではない。無罪にすべき」と主張しました。