新年最初の日本一を決める「ニューイヤー駅伝」が2025年1月1日に群馬県で開催される。青山学院大時代に箱根駅伝で“山の神”と呼ばれ、当日中継でゲスト解説を務める神野大地(31)は「ニューイヤー駅伝のすごいところって世代問わず強い選手が一気にそこに集結する、マラ ソンの日本歴代1位2位3位と。そこは大きな見どころかなと思ってます」と話し、その見どころについて語った。
【写真を見る】【ニューイヤー駅伝】マラソン歴代トップ3集結 「エース区間で3人が揃うんじゃないかな」“山の神”神野大地が力説
新年を彩る2025年のニューイヤー駅伝にはマラソン歴代トップ3が集結する。一人目に挙げたのは日本記録をもっている鈴木健吾(29、富士通)。神野は「地面の反発をちゃんと推進力に変えられるっていうところは、強さに繋がってるなっていうのはすごく感じますね。腕振りも本当にすごいコンパクトで腕でリズムを取っていく、ちょっと抱える感じで」と鈴木の魅力を解説。その走りに「僕もねそれでちょっと真似してましたもん」と笑顔で話した。
鈴木は2021年2月のびわ湖毎日マラソンで2時間4分56の日本記録を叩き出した。今季は12月1日に行われた日体大記録会(10000m)で27分56秒74と好走。神野は「日体大記録会でも一番目の27分台で。マラソンで日本記録を出したときもシーズンでしっかり1番目と27分台を出してマラソン日本記録に繋げていたので、ニューイヤーでの走りはかなり期待できるんじゃないかなと思ってます」と鈴木の記録に注目した。
二人目に挙げたのは池田耀平(26、Kao)。神野は「日本の陸上選手の中で僕は(池田が)No.1のフォームをしてるかな」と話し、身長166㎝と小柄な池田を「175(㎝)ぐらい身長あるのかなって思ってるぐらいダイナミックでかつ、まとまっている」とそのフォームを絶賛。続けて「きつくなってからも池田選手の場合は、自分のいいフォームを維持できるっていうところがやっぱ強みなのかなとは思うんで」と池田の走りを力説した。
池田は昨年のニューイヤー駅伝で最長区間4区で10人抜きの区間賞に輝いた。そのレースで解説を務めていた神野は「池田選手自身の人生も大きく変えたレースだったんじゃないかなと思ってます。ああいう走りを僕がこう見ると、自分が頑張っても追いつけないのかなって思わされちゃうぐらい、彼の走りっていうのは素晴らしいなって思いますね」と振り返った。
最後に「一番ノリに乗ってる選手」として神野が名前を挙げたのは吉田祐也(27、GMOインターネットグループ)だった。「今年一番調子のいい選手かなと感じてます」と話す通り、11月に行われた東日本実業団対抗駅伝では1区で区間新記録を出す快走を披露。
さらに1日に行われた福岡国際マラソンでは日本歴代3位となる2時間5分16を記録。「気温が高かったのでコンディションは良くなかったんですよ。そんな中でのあのタイムですし、かなり評価できるかなっていうのと、日本記録は手の届く位置に来てるかなと思います」と吉田を称えた。
神野にとって青山学院大の後輩にあたる吉田。その強さを「練習をたくさんできる、努力できるっていうところが強いのかなと思ってます」。「人よりやらなきゃいけないっていう、そういう気持ちを持ってる選手だからこその今の強さに繋がってるんだなとは感じてますね」と語った。
日本屈指のトップランナーが集う元日開催のニューイヤー駅伝。神野は「2区のエース区間で3人が揃うんじゃないかな」と注目の3選手に熱い視線を送る。
※写真は左から吉田祐也選手、鈴木健吾選手、池田耀平選手