西洋のことわざから来た言葉、それが「沈黙は金」です。
しかし、そもそもこの言葉は何を意味するのでしょうか。
今回はそんな「沈黙は金」の意味や由来について解説します。
「沈黙は金」とは
ここでは「沈黙は金」の意味を解説します。
「沈黙は金」の意味
「沈黙は金」は、雄弁は大事ではあるものの沈黙すべき時を心得ていることはもっと大事であるということを例えた西洋のことわざです。
よく話すことも大事ですが、時には黙ることも大事であることを言う言葉となっています。
現代では余計なことを口走らないよう戒める言葉としても使用されるのが特徴です。
座右の銘としての「沈黙は金」
「沈黙は金」は座右の銘としても挙げられることわざとなっています。
座右の銘としての「沈黙は金」には、ベラベラと話すのではなく口を閉ざすことも大事であるというニュアンスで使用されるのが一般的です。
余計なことを言わないという意味合いが強い言葉と言えるでしょう。
「沈黙は金」の由来
ここからは「沈黙は金」の由来を解説します。
西洋のことわざ「沈黙は金、雄弁は銀」
「沈黙は金」は西洋のことわざから来ているとされています。
そのことわざというのが「Speech is silver, silence is golden.」です。
この言葉を直訳すると「沈黙は金、雄弁は銀」という意味となります。
「沈黙は金」はその前半部分から来たことわざです。
ちなみに、このことわざは英国の思想家・歴史家として知られるトーマス・カーライルが『衣装哲学』にて広めた言葉なのだとか。
西洋では古くから沈黙に関することわざが作られており、聖書をはじめとする古い書物でも沈黙を称賛する言葉が見られます。
「沈黙は金」もそういった背景から生まれたことわざの1つと言えるでしょう。
銀のほうが価値があったとする説
「沈黙は金、雄弁は銀」ということわざが広まった時代、実は金よりも銀の方が価値があったとされています。
そのため、「沈黙は金、雄弁は銀」ということわざは雄弁の方が沈黙よりも価値があると解釈されることもあるようです。
ただし、現代では雄弁よりも沈黙の方が価値があるという意味で「沈黙は金」が使用されているため、使用する際には注意が必要となるでしょう。
「沈黙は金」の類義語
ここからは「沈黙は金」の類義語を紹介します。
言わぬは言うに勝る
「言わぬは言うに勝る」は、黙っている方が口に出して言うよりもかえって切実な思いを表せるものだということを例えたことわざです。
言葉ではっきり話すよりも口にしない方が得策であることも言います。
むしろ黙っていた方が切実な思いも伝わるのではないでしょうか。
その点が「沈黙は金」と似ているのではないでしょうか。
言わぬが花
「言わぬが花」は、あけすけと言うよりも黙っている方が粋あるいは奥ゆかしく感じるものだということを例えたことわざです。
あえて口に出さない方が好ましいということも言います。
その点が「沈黙は金」に通ずるのではないでしょうか。
ただし「言わぬが花」はどちらかというと風情を表現するために使用される言葉となります。
一方で「沈黙は金」は単に黙っている方が得策という意味合いで使用されるため、その点は微妙にニュアンスが変わると言えるでしょう。
口は災いの元
「口は災いの元」は、不用意に発言すると自分自身に災いを招く恐れがあるからこそ言葉は十分に慎むべきだということを例えたことわざです。
口を滑らせることのないようベラベラと話すなという戒めでもあります。
実際に口を開けば余計なことを言ってしまうこともあるでしょう。
「口は災いの元」は無駄に口を開くことで自ら災いを招いてしまうことを言う言葉です。
その点が「沈黙は金」と重なるのではないでしょうか。
まとめ
「沈黙は金」は、雄弁は大事ではあるものの沈黙すべき時を心得ていることはもっと大事であるということを例えた西洋のことわざです。
よく話すことも大事ではあるものの、時には黙ることも大事であることを言う言葉となっています。
現代では余計なことを口走るなという意味で使用されることもあるので、ぜひその意味を覚えておいてはいかがでしょうか?
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