【黄砂はいつまで?】大阪ですでに観測 東京にも飛来予想 “花粉”も多くアレルギー症状の悪化にも注意 気象庁「黄砂に関する全般気象情報」発表【今後の飛来シミュレーション】

あす(26日)にかけて、九州から東北の広い範囲に黄砂が予想されます。見通しが悪くなるおそれがあるため、交通機関への影響にご注意ください。また、花粉も多く飛ぶためアレルギー症状の悪化などにも注意が必要です。大阪では午前6時に黄砂を観測したということです。
【黄砂はいつ?どこに?】今後の飛来シミュレーションをCGで見る
黄砂に関する全般気象情報(3月24日10時49分 気象庁発表)
[気象概況]
25日から26日にかけて、北日本から西日本の広い範囲で黄砂が予想され、視程が10キロメートル未満となるでしょう。所によっては視程が5キロメートル未満となる見込みです。
[防災事項]
屋外では所により黄砂が付着するなど影響が予想されます。また、視程が5キロメートル未満となった場合、交通への障害が発生するおそれがありますので注意してください。
もともとは“ただの砂” 舞い上がって汚染物質が付着
実は、黄砂自体はそんなに悪い砂ではないといいます。知っているようで知らない黄砂について、TBSウェザーセンター片山由紀子 気象予報士 に聞きました。
ーーずばり、黄砂って何なのでしょうか?
もともとは、中国大陸内陸部のタクラマカン砂漠、ゴビ砂漠や黄土高原などの“細かい砂”です。これが偏西風にのって飛んできたものを「黄砂」といいます。
ーー遠くからはるばるやってくる、招かざる客なわけですね。
実は黄砂は、はじめは「ただの砂」なんです。それだけで害があるわけではないのです。ただ、舞い上がって飛来する過程で、汚染物質などが付着していくため、健康被害などの面で近年話題になっているんです。
ーー黄砂の飛来は、年々悪化しているように感じます。原因はあるのでしょうか?
一説によると中国の経済発展に伴って土地の乾燥化が進み、黄砂の飛来量が年々多くなってきていると言われていますが、実際のところはよくわかりません。世界的にも黄砂は広がっていて、太平洋を越えて北米やごくわずかではありますがアルプスにまで達するものもあります。
ーー日本に飛んでくる黄砂の大きさはどのくらいなんですか?
すごく、すごく小さいです。花粉の大きさは30マイクロメートルほどですが、黄砂はその3分の1ほどで、だいたい10マイクロメートル、ただ、小さいものだと2,3マイクロメートルくらいのものもあります。
ーー飛来するのは春だけですか?
“春の風物詩”と言われていて、毎年3~5月に飛来します。特に多いのが4月。黄砂がジェット気流(偏西風)にのってくるのですが、それが日本列島の真上を通るのが3~5月の時期だからです。実は、秋にも飛来するのですが、そのころには中国の砂漠地帯で雪が積り始めるので、砂が舞い上がりにくくなり量はわずかです。
ーー黄砂の飛来が予測された際に、気を付けるべきことはどんなことでしょうか?
場合によっては大きな影響が出るのが、交通です。2002年には、黄砂により福岡空港で11便が欠航、80便で最大3時間の遅れがでるなどの影響がありました。さすがにここまでの影響はなくても、黄砂は、濃霧のように視界を悪くしますので、運転される方は注意が必要です。さらに、洗濯物にも注意が必要です。せっかく洗っても、外干しでは、洗濯物に黄砂が付着し汚れてしまいます。外に出した車にも黄砂が積もりますので、カバーをするなどの対策をお勧めします。
ーー衣類や肌に付着したときはどのようにすれば良いでしょうか?
とても細かいので繊維の中まで入ってしまうと落ちにくいということもあります。
ただ、基本的には普段通りの洗い方で落ちます。