飼い猫の多くが「左側を下にした姿勢」で眠ることが判明 動画を分析した研究結果で明らかに

2025-07-21 06:00

YouTubeの動画を分析した研究チームが「猫の6割は左側を下にした姿勢で眠る」と発表しました。これには、猫の左目と右脳の働きが関係しているようですが…?

睡眠中も、すぐに反応できるように

左下の姿勢で眠る猫

画像はイメージです

「飼い猫の3分の2が、左側を下にして寝るのを好む」ということがわかりました。これは研究者たちが数百件のYouTube動画を分析した結果、発見したものです。

イタリアのバーリ大学アルド・モロ校のSevim Isparta博士をリーダーとする国際研究チームは、正確なデータを確保するために、加工されたYouTube動画を除外し、睡眠中の猫の全身が見えるオリジナルのコンテンツだけを対象にして分析しました。

研究チームは「猫は目覚めた直後にすぐ脅威や獲物を発見できるよう、左側を下にして休む」と考えています。猫の左側の視野は、危険を処理して迅速に行動するよう指令する、右側の脳に直接つながっているからです。

「Current Biology」誌に掲載された研究成果によると、「少なくとも10秒間は明らかに片側を下にして寝ている猫の姿」が映っているYouTube動画408本を分析した結果、266匹(65.1%)の猫が左側を下にして寝ているのに対し、右側を下にして寝ている猫は142匹(34.8%)だったということです。これほど大きな差異は統計的に偶然とは考えにくく、生物学的な理由であると断定できるのです。

右脳は脅威を認識し、行動を指令する

猫の脳のイラスト

画像はイメージです

動物が眠るときの体位は、脳の働きと関連しています。哺乳類では、右脳は「脅威の処理」「空間の認識」「逃走のための動きの指令」に優れています。猫が左側を下にして寝ると、下方から接近してくる潜在的な危険物へ左目を向けることができます。猫はふつう高い位置で寝ることを好むので、左目を下へと向けやすくなります。

目覚めたとき、左目からの情報は右脳へと直接送られます。右脳は周囲の脅威を迅速に評価して反応する能力を担っているからです。こうして猫は、一瞬の反応が生死を分ける状況でも、最適な行動をとることができるのです。

「左右の脳はそれぞれ異なる能力を担っています。眠る体位もそれに合わせて一定のパターンがあるのだと推察できます」と話すのは、Onur Güntürkünさん(ルール大学教授)です。

睡眠中の足の位置はさまざま

ソファで眠る猫

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睡眠中の猫は、周囲からの攻撃に無防備です。とくに飼い猫は1日に12~16時間も睡眠をとります。深い睡眠状態に入ると、捕食者に襲われる危険が高くなります。そこで猫は、(捕食者が下からしか近寄れないようにするため)高い位置で眠ったり、(危険を察知するため)左側を下にして寝たりするのです。

なお研究では、猫が右足と左足をどういう位置にして休むのかも調べましたが、これには明確な傾向は見られませんでした。

実は今回発見されたような「左右非対称」の睡眠姿勢は、脊椎動物と無脊椎動物に共通するものです。動物の脳の構造は左右非対称なので、行動もこれに対応して非対称になるのです。生存可能性を高めるために進化していった結果、猫の睡眠姿勢は「左を下にする」スタイルに落ち着いたといえるでしょう。

今後、動物の行動の左右非対称性について研究が進めば、猫をはじめとする動物たちが、どのように行動を進化させていったのかが明らかになるかもしれませんね。

出典:Cats Sleep on Their Left Side for Evolutionary Advantage

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