猫好きな文学者『サミュエル・ジョンソン』の偉大な仕事を支え、大好物の牡蠣とともに銅像になった猫 英国

2025-10-01 06:00

18世紀の文学者サミュエル・ジョンソンは、大の猫好きでした。妻が早世したあと、彼の心を慰め、偉大な業績を支えたのは飼い猫Hodgeでした。この猫の姿は今、ロンドンで銅像になって残っています。

牡蠣が大好きだった猫

牡蠣の殻の臭いをかぐ猫

画像はイメージです

英国人サミュエル・ジョンソン(1709-84年)は18世紀の偉大な文学者で、辞書の編さんを行ったことでも有名です。彼はまた「大の猫好き」でもありました。

彼の愛猫Hodgeは牡蠣が大好物だったといいます。当時は牡蠣は贅沢品ではなく、安価で栄養のある食品とみなされていました。

ジョンソンはみずから猫のために魚市場へ出かけて牡蠣をたくさん買ってきたそうです。というのも、召使いに頼むと「猫を甘やかしている」と思われて、Hodgeがいじめられることを心配したからです。

ジョンソンの友人であり伝記作家でもあったジェームズ・ボズウェル(1740-95年)は、こう記しています。

「彼は猫を溺愛していました。ある日わたしが『Hodgeはすばらしい猫だね』というと、ジョンソンは『まさにその通り。でも前に飼っていた猫はもっとすばらしかったよ』と答えたのです。するとそばにいたHodgeが不機嫌になったので、あわてて『いずれにしてもHodgeは立派な猫だよ。本当にすばらしい』と付け加えました」

そういうわけで、のちにジョンソンの家の前にHodgeの銅像が建てられたとき、その言葉「But he is a very fine cat; a very fine cat indeed」がそのまま碑文になったのです。

後世の人々が猫の銅像を設置

Hodgeの銅像

Hodgeの銅像(Wirestock - stock.adobe.com)

ジョンソンはロンドンのゴフ・スクエアにある家に11年間住みました。辞書の編さん作業は、ほとんどそこで行われたといいます。家の敷地は非常に狭く、余分なスペースはありません。

そこで彼の死後、偉大な業績を残したジョンソン自身の像ではなく、愛猫Hodgeの小さな像が家の前に置かれることになったのです。銅像の猫は辞書と思われる大きな本の上に座っていて、そばには牡蠣の殻もいくつか散りばめられています。

この銅像を制作したのは彫刻家のJon Bickleyでした。彼は制作にあたり、Hodgeに似た自分の愛猫Thomas Henryをモデルにしました。除幕式は1997年9月に行われ、当時のロンドン市長も出席したといいます。

Hodgeがジョンソンに飼われ始めた時期は不明ですが、1760年代後半にこの猫について言及された文献があります。どうもこの猫は黒猫だったようです。

名前のHodgeは「Roger」の変形で、イギリスの田舎で多い名でした。当時ジョンソンは何度も地方へ旅行していたので、その際に子猫を連れ帰ってきたのかもしれません。

Hodgeが亡くなる直前「穏やかな気分になれるように」と、彼はわざわざハーブの一種であるバレリアン(セイヨウカノコソウ)を買ってきて枕元に置いてあげました。バレリアンはキャットニップに似た植物で、猫が好むものだからです。

200年後、同じ場所に黒猫が迎えられる

こちらを見つめる黒猫

画像はイメージです

ジョンソンが飼っていたほかの猫についてはほとんど知られていません。でも妻と暮らしたロンドンで数匹の猫を飼っていたことはわかっています。1752年に妻が若くして亡くなったあと、勤勉な学者として孤独に暮らす彼を慰めたのは、こうした猫たちに違いありません。

1783年の手紙で、彼はLilyという名の子猫について「すっかり成長し、とても行儀がよい白猫だ」と書いています。

214年後の1997年9月、博物館となった彼の家に、いたずら好きな黒猫が迎えられました。保護施設Battersea Dogs and Cats Homeからやって来た猫で、当時5歳くらいでした。名前はジョンソンの飼っていた猫にちなんで、Lilyといいます。

Natasha McEnroe学芸員によると、2代目Lilyは2011年時点ではまだ生きていて、晩年は学芸員の住居で日光浴をしながら、静かに過ごしていたということです。

出典:Purr 'n' Fur「Hodge」

関連記事

「可愛すぎて気絶した」すやすやと眠る子猫を見たら…エビフライそっくりな『まさかのポーズ』に12万いいねの大反響「エビフライの赤ちゃんw」
『やっつけておいたよー』朝起きると、破れた新聞紙の上に座っていた猫→顔を見たら…「可愛すぎて許しちゃうw」「楽しそうw」と2万いいね
話しかけると毎回お返事してくれるネコ→『好き?』と聞いたら…まさかの反応に1万いいね「人の言葉分かってておもろい」「棒読みで笑ったw」
くつろいでいる猫→後ろの穴から出てきた『手』に気が付くと…可愛すぎるリアクションに7万いいね「ホラー映画より怖いw」「ビックリしてるw」
お母さんが腕を伸ばしていると、ネコが……甘えている最中に見せた行動に悶絶が止まらないと話題「可愛すぎて朝から声出た」「大好きなんだね」

  1. 【速報】FRBウォーシュ議長 インフレ上振れ続けば「やるべき仕事がある」 今後の利上げに含み
  2. 【速報】円相場が1ドル=160円台に FRBウォーシュ議長の発言後に
  3. 溺れた2人を助けようと…4人が沖に流される 中学生(12)救助も高校生1人、中学生2人が行方不明 鹿児島・いちき串木野市の海岸
  4. 恐喝未遂容疑で逮捕された指定暴力団・住吉会系「幸平一家」傘下組織組員の男性ら3人を不起訴 東京地検
  5. 【 サンドウィッチマン 】伊達みきおさん 脳梗塞で活動休止 当面は富澤たけしさんのみで活動
  6. 【ネパール・中国土石流】「夫はどこに…」2400人超行方不明・日本人5人連絡とれず…“せき止め湖”決壊による二次災害リスクも【news23】
  7. 中国軍制服組トップ解任される 「重大な規律違反」の疑いで調査
  8. 【 福田沙紀&時任勇気 】結婚を発表 「笑顔の絶えない穏やかな家庭を築き、 これからの人生を共に歩んでいきたいと思います」
  9. 【 訃報 】映画監督・成島出さん(65) 死去 「八日目の蝉」で日本アカデミー賞最優秀監督賞
  10. 【 阿部なつき 】14時間フライトのバッグ中身は〝肌ケア大行進〟 バッグinバッグは「ケリートゥーゴー」
  11. ノルウェー国王ハラルド5世死去 89歳
  12. マネースクエアとauじぶん銀行が金融サービス分野で協業へ