猫の『グルーミング』にはどんな意味があるの?4つの大事な役割や効果を解説
猫が毛づくろいをすることを「グルーミング」と呼びますが、実は体をきれいにするだけではありません。ここでは、汚れやニオイを落とすという体を清潔に保つ意味だけでなく、その他の役割も紹介します。
1.メインは「体を清潔に保つ」ため

猫のグルーミングは、人間でたとえるなら入浴のようなものです。子どもが見ても「体をお掃除しているんだな」とわかるため、グルーミングの意味としては最も周知されている行動でしょう。
ただし、猫のグルーミングは単に被毛についた汚れやホコリを取り除くだけではありません。実は猫の唾液には軽い殺菌作用があり、皮膚表面を清潔に保つ役割も担っています。自分の体を舐めることで、細菌の繁殖を抑え、皮膚トラブルを防いでいるのです。
さらに、グルーミングには自分の体の「ニオイ」を消すという役割もあります。これは野生時代の名残りで、外敵や獲物に察知されにくくするための本能的な行動でもあったのです。
現代の室内飼いの猫(イエネコ)にとって、命がけの狩りは不要になりましたが、この習性は今も変わらず受け継がれています。猫が念入りにグルーミングをする姿は、「きれいにしている」だけでなく、猫本来の生き方が表れている瞬間ともいえるでしょう。
2.体温調節

猫のグルーミングには、体温を調節するという重要な役割もあります。猫は汗をかいて体温を下げることがほとんどできないので、その代わりに、唾液を使ったクールダウンを行っているのです。
体を舐めることで被毛に唾液が広がり、それが蒸発する際に体の熱を奪い、体温の上昇を抑えるという仕組み。これは人間が汗をかいて涼しくなる仕組みに近いものといえるでしょう。
また被毛を整えると毛並みが揃い、被毛の間に空気が入るため、夏は余分な熱を逃しやすく、冬は体温を保護しやすくなります。
これらのことから、気温や湿度が高くなる夏場は、自然とグルーミングの回数が増える傾向があります。これは「暑くて不快だから」ではなく、猫自身が快適な体温を保とうとしている行動です。何度も体を舐めている姿を見かけたときは、室温や風通しを確認する目安にするとよいでしょう。
3.気持ちを落ち着かせるため

グルーミングは猫にとって、気持ちを整えるためのセルフケアのような役割もあります。
猫の行動を観察していると、強いストレスや緊張を感じた後にも、グルーミングを行うことがあり、たとえば、大きな物音に驚いた後や、知らない人が家に来た後などです。
このときのグルーミングは、不安になった気持ちを自分で落ち着かせようとする本能的な行動と考えられています。体を舐めるという一定のリズムの動作が、気持ちの切り替えにつながっているのです。
一方で、グルーミングの回数や時間が急に増えた場合は注意が必要です。環境の変化やストレスが強くかかっている可能性もあるでしょう。猫のグルーミングは癒やしの行動であると同時に、心の状態を映し出す鏡でもあるので、ちょっとした変化の目安になるので覚えておくとよいですね。
4.絆を深める「アログルーミング」

「アログルーミング」とは、猫同士が寄り添いながら、互いの体を舐め合う行動のこと。これは単なる毛づくろいではなく、猫同士の関係性を深めるための大切なコミュニケーションです。
アログルーミングが行われるのは、親子や兄弟、長く一緒に暮らしている猫など、信頼関係ができあがっている相手に限られます。特に顔や頭、首まわりといった、自分では舐めにくい場所を舐め合うことが多く、そこには「敵意がない」「安心して任せられる」という気持ちが表れています。
多頭飼いの家庭では、軽い衝突や距離感の調整のあとにアログルーミングが見られることもあり、猫なりの方法で関係を整えているのでしょう。
なお、猫が飼い主の手や顔を舐めてくる行動も、アログルーミングの延長と考えられています。
まとめ

猫のグルーミングは心身の健康において大切であることがわかりました。したがって、異変や不調を知らせるサインになることもあります
グルーミングの回数や時間が極端に増えたり、逆にほとんど行わなくなったりすることは、体や心に何らかの不調を抱えている可能性があります。特に、同じ場所を執拗に舐め続けるのは、皮膚のかゆみや炎症、ケガ、痛みなどが隠れていることがあります。また舐めすぎによって被毛が薄くなったり、赤くただれてしまうケースもあるでしょう。
一方で、グルーミングの回数が明らかに減った場合も安心はできません。高齢の猫や体調不良の猫では、体を動かすのがつらくなり、毛づくろいをする余裕がなくなることがあります。毛並みが急に乱れたり、以前より汚れやすくなったと感じた場合は、体調の変化を疑うきっかけになります。
猫は不調を言葉で伝えることができないため、グルーミングから「いつもと違う」と感じることもあります。普段から愛猫と接していると、直観的に「体調不良」を察知できることもあるので、その場合は早めに動物病院に相談してみましょう。
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