平和学習「学習指導要領に則り進めて」 松本文科大臣 政治的中立性「政府の立場のみを“中立”とするものではない」

沖縄県名護市の辺野古沖で起きた転覆死亡事故をめぐり、松本洋平文科大臣はきょう(26日)の会見で、「平和学習は学習指導要領にしっかり位置づけられていて、これに則れば何ら問題がなく、むしろしっかりと進めていただきたい」と話しました。
事故は3月16日、アメリカ軍普天間飛行場の移設先となっている名護市辺野古の沖で発生し、修学旅行で訪れていた同志社国際高校の生徒らが乗った小型船2隻が転覆し、女子生徒と船長の男性が死亡しました。
事故後、文科省は学校法人同志社に幹部を含む職員を派遣して聞き取り調査を行い、学校側の安全対策に不備があったと指摘しました。
また、小型船が基地移設に反対する抗議船だと認識していながら生徒らを乗船させたことは、政治的中立性を定めた教育基本法などに反するとの見解も示していました。
松本文科大臣はきょう、記者会見し、平和学習について「学習指導要領にしっかり位置づけられていて、これに則れば何ら問題がなく、むしろしっかりと進めていただきたい」などと話しました。
さらに、「各学校では関係法令や通知などを踏まえながら相違工夫をして、政治的中立性を確保した上で政治的教育や平和に関する学習に取り組んでいただきたい」と主張しました。
辺野古への基地移設に関しては、反対を訴える沖縄県と、移設を進める立場の国で、考えに隔たりがあります。
記者から当事者である国の機関が中立な判断ができるのかと問われると、「多様な見方や考え方のできる事柄を取り上げる場合には特定の見方や考え方に偏った取り扱いで生徒の主体的な考えや判断を妨げないようにするというもので、政府の立場のみを中立とするものではない」と説明しました。
今後、政治的に賛否がある事象を取り上げる際に教育現場が萎縮する可能性については「私は全くないと思っている」と答えました。
また、「教育基本法違反を判断するうえで官邸に判断を仰いだのか」と問われると、「一切ないことは明言させていただきたい。今回の検討にあたって、基地問題に関する私自身の認識や立場を省内の会議でしておらず、結論ありきで指示を出したことも一切ない」と訴えました。