女性トイレ“行列長い問題” 国交省が指針決定へ 解消のカギを専門家に聞く【ひるおび】

男性トイレは空いていて、女性トイレには行列が・・・
街でよく見かけるこの光景、解消することはできるのでしょうか?
トイレの行列問題を調査している、行政書士の百瀬まなみさんに聞きます。
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国土交通省 トイレに関するガイドライン発表へ
国土交通省は6月12日、女性のトイレの行列の解消に向け、初めての「指針」を公表する予定です。
トイレの待ち時間が平等になる基準の必要性に言及し、利用者が男女で同程度の施設には、女性用のトイレを男性用より多く設置するなどの指針が盛り込まれる見込みです。
トイレ行列問題を調査 百瀬まなみ氏:
今ある建物の中で工事をして女性用トイレを増やすのは結構困難なんです。
それは現実として受け止めなければならないんですけれども、これからの新築・改築の際に比率や数を見直してほしいとお願いしております。
どうして女性用のトイレが不足?
駅や施設、イベントなどでのトイレの利用について街の人はー
「基本並びますね。むしろ並ばないことの方が少ないと思います。しかも5分とか10分が基本で、ひどい時は20分ぐらい並んだりします。常にトイレ難民・・・」【20代女性】
「実際女性の方がいつも混んでるから、いつも待ってる。男性のトイレで並んだことはほぼないですね」【60代男性】
「高速(サービスエリア)とか特に結構混みやすいので、子どもがいるとどうしても漏れちゃうとか間に合わないってことでドキドキすることはあります」【40代女性】
なぜ女性用のトイレは行列ができてしまうのでしょうか。
百瀬氏は、最も大きな原因は女性用トイレの少なさだと指摘しています。
百瀬氏が全国1385か所の公共施設(駅・商業施設・公衆トイレなど)のトイレを調査したところ、男性用のトイレ(大+小)を1とした場合、女性用のトイレは0.6しかありませんでした。
また93%の場所で女性用の方が少なかったそうです。
トイレ行列問題を調査 百瀬まなみ氏:
多くの場合、トイレの面積を男女で2つに割っていて、「面積は平等でも個数の不平等」という現象が起きています。
大体男女で5対3とか、7対4というふうに個数が違ってきます。
そもそもなぜ女性用が少ないのでしょうか。
国交省のガイドライン案によると、当初、男性利用が多いことを前提に公共施設のトイレが設置されてきました。ただ、現在女性の社会進出が進み、女性が外出先でトイレを利用する回数が増えたため、トイレの数が利用実態に沿わなくなったとしています。
また、温水洗浄便座の普及などで快適性が向上し、利用時間が長くなったことも待ち時間が長くなる原因のひとつと考えられています。
コメンテーター 中村仁美:
うちは5人家族で私一人女性であと全員男なので、4人がトイレに行き終わっても私がまだトイレに入れなくて待たせてるという状況がいっぱいあったんですよ。
それはもうしょうがないことだと思ってたんですけど、そもそも数が少なかったんだ。
これは早く改善してほしいですね。
画期的!男女トイレの割合を調整
2005年に開館した長野県の茅野市民館は、設備面での工夫で行列解消に取り組んでいます。
演劇やコンサートなどが実施されるホールは780人を収容可能。
こちらにある18のトイレは普段は男女で分かれていませんが、男女それぞれのマークが描かれた壁が収納されており、引き出してスペースを分けることによって9:9や5:13など、男女の個室の数を調整することができます。
これ(仕切りの壁)を閉めることによって女性用となります。
例えばイベントの種類によって、女性の方がすごく多いイベント、もしくは男性の方がすごく多いイベントもありますので、それに合わせて男女比を変えるという使い方をしております。
設計段階から市民の声を取り入れたからこそできた様々な工夫。
こうした工夫がされたトイレは他にもあります。
群馬県にある大型イベントや展示会が行われる「Gメッセ群馬」という施設では、男女のトイレの間に“動く壁”を採用しています。男女のトイレの仕切りとなっている壁を来場者の数や男女の比率に応じて動かすことができます。
Gメッセ群馬 船橋真館長
「100%とは言えないと思いますけれども、もちろん数が増えたことによって、多少の混雑緩和にはつながっていると思います。」
コメンテーター 中村仁美:
ただ単純に女性用を増やせばいいってわけじゃないんだ。ちゃんとその場に応じて数を変えられるようにすることが大事なんだなと思いました。
トイレ行列問題を調査 百瀬まなみ氏:
茅野のタイプは大変珍しくて、日本で多分ここ一か所しかありません。
個室の中の壁を動かすタイプはたくさんあって、近いところですと渋谷のラインキューブの一階にもあります。あと調布駅と池袋の西武駅。
江藤愛アナウンサー:
ドームや劇場に行った時に、たまに男性用を女性用として使わせてくれる時があるんですけど、マークが男性のところに入るのってちょっと気持ち的に気になることがあるので、こうやって知らないうちに変えてくれているのは本当にありがたいサービスだなと思いました。
羽田空港 “見える化”システムで混雑確認
羽田空港では、2025年7月から「HANEDA MAP」を導入しています。
公式アプリやウェブサイトからトイレの混雑状況を確認できるもので、今自分のいるところを検索すると、各トイレに「空いてる」「やや混雑」などの表示をリアルタイムで見ることができます。
2026年の夏頃には、国内線第1・第2ターミナル内にあるすべてのトイレで確認できるようになる予定です。
広報担当者は、「利用実態に応じた適切な便器数の確保、混雑緩和に向けた運用面での工夫など総合的に検討し環境整備に取り組みたい」としています。
羽田空港では個室トイレと別導線で更衣室やパウダールームを設置しており、こちらも混雑緩和につながっています。
「駅のトイレ」行列問題は解決する?
JR東日本は取材に対し
「一部駅において列が発生していることは認識しており、改善に向け検討している」と回答しています。
混雑緩和の対策として、2025年12月から、東京駅でトイレの混雑を可視化するシステムを試行的に導入しており、東京駅での効果を検証し他の駅への導入も検討中ということです。
ただ、現存のトイレの改修については、「便器数や費用の問題に加え、既存の駅機能と必要なトイレの機能を確保しながらトイレ自体のスペースを拡張することが難しいと考えています」としています。
また、東京メトロも「適正な便器数をはじめ安心してご利用いただくための整備は課題として認識はしている」としつつも、改修については「駅の大半が地下駅で空間が限られるなか、改修・増設にあたっては掘削や鉄道運行に必要な施設の配置換えを伴う工事を行う場合がある」と回答しています。
小田急電鉄は、「国交省のガイドライン(案)は承知している。今後は同ガイドラインの同行を注視したい」としています。
百瀬氏はトイレの今後について、「最終目標は男女の待ち時間が同じになること」だといいます。
トイレ行列問題を調査 百瀬まなみ氏:
駅や既存の建物の中での改修はすぐにはできないと思います。ですので大規模改修や新築の機会にぜひ増やしていってほしいなと考えています。
江藤愛アナウンサー:
駅や商業施設のトイレが快適になるだけで、その場所のことがすごく好きになって、足も向くじゃないですか。ちょっとずつでもいいから変わってほしいですね。
(ひるおび 2026年6月9日放送より)
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<プロフィール>
百瀬まなみ氏
女性のトイレ行列問題で改善活動や公園など奔走
行政書士として働く一方 全国1385か所のトイレを調査