「やむを得ない値上げ」と説明も…アイス値上げの裏でカルテル疑惑 明治やロッテなど6社に公取委が立ち入り検査【Nスタ解説】
アイスクリームの価格をめぐり、カルテルを結んでいた疑いが強まったとして、公正取引委員会は明治や森永乳業などに立ち入り検査に入りました。
【写真を見る】消費者が高く購入することに…「価格カルテル」とは
大手6社に立ち入り 価格カルテル疑い
本格的に暑くなるこの季節に食べたくなる「アイス」。これをめぐって、消費者の信頼を揺るがす事態が起きました。それが「価格カルテル」です。
公正取引委員会が、次の6社に独占禁止法違反の疑いで立ち入り検査に入りました。
▼「明治」
▼「森永乳業」
▼「森永製菓」
▼「ロッテ」
▼「江崎グリコ」
▼「赤城乳業」
関係者によりますと、数年前から幹部クラスが連絡を取り合うなどして、アイスの希望小売価格を引き上げるカルテルを結んでいた疑いがあるということです。
これが、主力商品を含む幅広いアイスの販売価格の値上げにつながった可能性もあります。
原材料費の高騰などを受け、ただでさえ上昇傾向にあるアイスの価格。
街の人
「やりすぎ。アイスも子どもがいる人かわいそう。大人は我慢できるけど」
「そういう風に値上げをしていたんだとしたら、それが理由で食べられないとか我慢しなきゃいけない人がいるなら、ちょっとあれかもしれない」
公正取引委員会は、6社が値上げ幅を不正に調整し、利益を拡大していた疑いもあるとみて詳しく調べる方針です。
値上げ説明に不信感?“カルテル疑惑”が揺るがす企業の信頼
井上貴博キャスター:
便乗値上げとなると、業界全体への不信感につながる恐れが出てきます。
値上げの理由について、各社はこのように説明しています。
▼江崎グリコ(24年6月出荷分より価格改定)
「原材料費、エネルギーコスト等の価格上昇」
▼明治(24年9月出荷分より価格改定)
「物流コストや包装材価格の上昇」
▼森永乳業(24年9月出荷分より価格改定)
「人手不足の深刻化による人件費や物流費も高騰」
つまり、「やむを得ない値上げ」だと説明していたわけですが、裏ではカルテルを結んでいた疑いがあります。
独占禁止法で禁止されている「カルテル」とは、企業同士で価格や生産数を決定することです。
価格競争がなくなり高い価格が設定されるため、企業側は利益を得やすくなります。一方で、消費者は本来安かった商品を高く購入することになります。
山形純菜キャスター:
様々なコストが値上がりしているので、多少値上がりすることは仕方がないとは思いますが、仮に便乗値上げしていたとなれば、その不利益を被るのは消費者です。不信感が拭えません。
過去には1億円超の課徴金納付命令も
井上キャスター:
今後調査が進められますが、過去には次のような事例がありました。
【カルテル 過去の事例】(公正取引委員会HPより)
▼2022年以降
食用油メーカー2社がごま油価格を不当につり上げ
→独占禁止法違反として、1社に対し約2200万円の課徴金納付命令
▼2024年以降
ガソリン販売事業者の組合がガソリン価格を不当に決める
→独占禁止法違反として17社に対し約1億1700万円の課徴金納付命令