「価格が同調しやすい寡占市場で以前から公取委が注視」大手4社によるビール卸売り業者向け価格のカルテル疑い 専門家に聞く今後の調査見通し
きのう、判明した大手ビールメーカー4社による価格カルテルの疑い。ビールなどの価格が、容器ごとや1リットル単位で細かく調整されていたとみられることがわかりました。
【動画】「価格が同調しやすい寡占市場で以前から公取委が注視」大手4社によるビール卸売り業者向け価格のカルテル疑い 専門家に聞く今後の調査見通し
記者
「午前2時すぎ、公正取引委員会の係官が大きな段ボールをいくつも重ねて、サッポロビールの本社から出てきました」
きのうの朝から日付をまたいで行われた捜索。公正取引委員会がきのう、強制調査に入ったのは、大手ビールメーカーの▼「アサヒビール」、▼「キリンビール」、▼「サントリー」、▼「サッポロビール」の本社などです。
4社にかけられているのは“価格カルテルの疑い”。
関係者によりますと、4社は業界団体「ビール酒造組合」に加盟していて、毎月第1木曜日に「一木会」と呼ばれる会合を開催。
その裏で、各社の営業課長らが非公式に集まり、値上げ幅の具体的な目標を定めるなどして、「カルテル」を結んでいたとみられていますが、その後の関係者への取材で、容器ごとや1リットル単位で細かく価格を調整していたとみられることが、新たにわかりました。
今回の強制調査について、専門家は…
元公取委審査専門官 東北大学 伊永大輔 教授
「ビール業界はシェアが高い数社で価格が同調しやすい寡占市場として、以前から(公取委が)メーカー間の一斉値上げを注視してきた業界の1つ。事案解明に、意欲的に公正取引委員会が取り組んだ側面が強いのかなと」
そして、今後の調査次第では、「上層部が責任を問われる可能性もある」と指摘します。
元公取委審査専門官 東北大学 伊永大輔 教授
「彼ら(課長ら)が主導的にやっているわけじゃなくて、会社の上層部からの指示を受けて、話をとりまとめて帰ってきただけの役割を与えられている場合もあろうかと。値上げに向けて、どういった組織的な意思決定が行われたのか、解明されていくのではないか」
公正取引委員会は、検察への刑事告発も視野に実態解明を進める方針です。