仲が良く優しい空気に満ちていることを「和気あいあい」と言います。
これらは近年、単にみんなでわいわいしているような様子を表す言葉としても使用されます。
しかし、そもそも「和気あいあい」とは何を指すのでしょうか?
今回はこれら「和気あいあい」という言葉について解説します。
特にここではその意味はもちろん成り立ちや類義語なども説明します。
「和気あいあい」とは
まずは「和気あいあい」の意味について見ていきましょう。
「和気あいあい」の意味
「和気あいあい」とは仲が良く優しい空気が満ちている様子のことを言います。
これらは単にみんなで集まって楽しんでいる様子を意味することが多いです。
これら「和気あいあい」をわかりやすく表現するなら、賑々しい雰囲気のことを言った表現となります。
なお、これは古代中国の李邕「春賦」から来た言葉とされます。
そこには「和気藹として寓に充つ」という言葉が残されているのだとか。
これは和らいだ空気が穏やかに広がって住まいに満ちることを意味するそうです。
要は体が解き放たれるような雰囲気や心が打ち解けるような空気を言った言葉です。
そこから「和気あいあい」という言葉が生まれたとされています。
「和気あいあい」の類義語・例文
「和気あいあい」は「和気あいあいな家庭」「和気あいあいな職場」「和気あいあいな学校」など特定のグループに対して使用されることがほとんどです。
それら人々が集まってわいわいしているようなムードに対する表現として使用されます。
そもそも「和気あいあい」自体が周囲に満ちている空気を表す表現の1つとなります。
そのため、個人に対しては基本的に使用されないと覚えておきたいです。
「和気あいあい」の成り立ち
では「和気あいあい」はどこから来た言葉なのでしょうか?
ここではそれぞれの熟語についてさらに分けてまとめます。
「和気」とは
「和気」は穏やかな気分のことを意味します。
ここでは雰囲気そのものを意味することが多いです。
実際に人々の仲が睦まじい様子などを指す言葉となります。
「あいあい」とは
「あいあい」は和やかな様子のことを意味します。
もともと「あいあい」は草木などが盛り上がることを意味していました。
そこから転じて、人々が賑々しいことを意味するようになったのだとか。
昨今はそれら人々から感じられる賑やかな様子を表します。
なお、これら「あいあい」は漢字表記で「藹藹」と書きます。
その他にも別表記で「靄靄」と書かれることもあるので、併せて覚えておきましょう。
「和気あいあい」の類義語
最後に「和気あいあい」の類義語を見ていきましょう。
「和気あいあい」の類義語には「和気洋々」「昵懇の間柄」などがあります。
和気洋々
「和気洋々」とはのどかな空気や雰囲気が満ちていることの例えです。
「和気」は和やかな雰囲気や穏やかな空気を意味します。
「洋々」は特定のものが盛んであることを意味します。
つまり、人々が仲睦まじく賑々しい様子を言った言葉です。
これらは「和気あいあい」とほとんど同じ意味となります。
そのため、どちらを使用しても問題ないと言えるでしょう。
昵懇の間柄
「昵懇の間柄」とは親しく交わる間柄のことを言います。
「昵懇」は仲良く付き合うことを意味する言葉です。
「間柄」は関係を持っていることを意味する言葉です。
つまり、親しい間柄にあることを言った言葉となります。
これらは親友や幼馴染など非常に親しい間柄に使用されます。
それらの点が「和気あいあい」と似ているかもしれません。
まとめ
「和気あいあい」は特定のグループが集まってわいわいしているような様子を意味する四字熟語となります。
四字熟語ではあるものの「和気藹々」の「藹々」は「あいあい」と表記されるのが一般的です。
これら「和気あいあい」は現代でも頻繁に耳にする言葉なので、ぜひその意味や成り立ち、類義語は覚えておきましょう。