猫が家電のコードをかじってしまったり、家電を水没させたりして感電する事故の報告例は少なくありません。思わぬ事故から愛猫を守るために知っておきたい、感電が起こりやすいシチュエーションや、事故がおきた時の対処法などをご紹介します。
猫は感電するとどうなる?
猫が感電すると、さまざまな症状があらわれる可能性があります。感電の程度によっては、以下のような症状が起こることがあります。
しびれ
軽度の感電では、猫がしびれを感じることがあります。
やけど
電流が体を通過する際に熱が生じ、感電した部位にやけどが生じることがあります。
ぐったりする
感電によるショックで猫が力を失い、ぐったりとすることがあります。
意識不明
強い電流が流れた場合、猫が意識を失うこともあります。
筋肉のけいれん
電流が筋肉を通過すると、けいれんを起こすことがあります。
心臓発作や不整脈
感電が心臓に影響を及ぼし、心臓発作や不整脈を引き起こすことがあります。
心停止
非常に強い電流が流れた場合、心停止を引き起こす可能性があります。
感電してしまうと、間電源に触れた部位にはやけどや潰瘍などが起こり痛みが起こりますが、目に見えない部位に大きな影響を与えていることもあります。呼吸がいつもと違う場合は肺水腫が起こっていることが多いです。感電した猫に飼い主さまが素手で触れると、間接的に飼い主が感電する場合もあります。軽症・重症の判断は難しいので必ず動物病院を受診しましょう。
猫の感電事故が起きやすい3つのシチュエーション
猫の感電事故が起きやすいシチュエーションには、以下のようなものがあります。
1.コードで遊んでいて感電
猫は動くものや紐状のものに興味を持ちやすく、電気コードで遊んでいるうちに噛みついてしまい、感電することがあるので注意が必要です。
電気コードは外側のゴムカバーの中に、電流を通す銅線が通っているため、コードを噛んで銅線まで達すると、口の中などで感電によるヤケドが起こります。
また、目に見えるヤケドのほかにも、微細血管が損傷することによる影響で肺水腫を起こす可能性もあります。
2.コンセントに触れる
壁に設置されているコンセントの穴も周囲が必要な場所です。
濡れた体でコンセントに触れたり、水がこぼれた状態でコンセントに触れると感電の危険があります。
遊びに夢中になって、うっかりコンセントの近くで爪を立ててしまうなど、思わぬ事故の可能性があるのです。
3.猫のイタズラで電化製品が漏電
猫が水に落としたり、水回りで使用中の電化製品に触れたりすることで漏電し、感電することがあります。
実際の事故例では、猫が洗面所で使用中のドライヤーやヘアアイロンを、水に落としたことにより漏電が起こったそうです。
猫だけでなく、助けようとした飼い主までも感電してしまう危険性が高いので、注意しましょう。
感電事故の対処法は?
猫が感電事故に遭った場合、焦ってしまうと思いますが落ち着いて行動することが重要です。
ここでは、猫が感電してしまった際の対処法を解説します。
電流を遮断する
猫が電気コードやコンセント、電気製品の近くでぐったりしていたり、電気コードなどを噛んだ様子があった場合には、電気製品の電源を切ります。
それから電気コードをコンセントから抜く、ブレーカーを落とすなどして電流を遮断します。
安全な場所へ猫を移動させる
電流を遮断してもまだ猫が帯電している可能性があるので、飼い主さんも感電しないようにゴム手袋など、絶縁性のある物を介して猫を安全な場所へ移動させます。
猫を動物病院に連れていく
猫に症状があってもなくても動物病院を受診しましょう。見た目は元気そうでも数時間~数日後に症状が出ることがあるためです。
動物病院受診後も数日は猫の様子をよく観察しましょう。
感電事故の防止策
使用していない電気コードはコンセントから抜き、猫が電気コードやコンセントに直接触れられないようにすることが重要です。
また、電気製品に破損がないか日頃から確かめるようにしましょう。
まとめ
今回は、猫の感電事故について、置きやすいシチュエーションや対処法を解説しました。
猫がうっかり電気コードを噛んでしまわないよう注意すること、使っていない家電のコンセントを抜いておくなど、予防する方法もいくつかあります。
思わぬ事故に見舞われないための予防や、いざという時の対処法を覚えておくと落ち着いて行動できるでしょう。
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