■MLB リーグ優勝決定シリーズ・第1戦 ドジャース 9ー0 メッツ(日本時間14日、ドジャー・スタジアム)
ドジャースの大谷翔平(30)はリーグ優勝決定シリーズ第1戦、本拠地でのメッツ戦に「1番・DH」で出場。今季初めてメッツ千賀滉大(30)と対戦し、2打数1安打1打点、この試合では4打数2安打1打点1四球。5試合ぶりのマルチヒットで2試合ぶりの打点を挙げた。ドジャースは先発のJ.フラハティ(28)が7回2安打無失点と好投、中継ぎも無失点リレーでポストシーズンメジャー最長タイとなる33イニング無失点を継続、ドジャースが快勝で第1戦を制した。
地区シリーズでパドレスと激闘を繰り広げたドジャースはリーグ優勝決定シリーズでメッツと対戦。このシリーズから7試合制で4勝先取となる。今季ドジャースはメッツに対して、6試合で4勝2敗と勝ち越し。大谷は19打数6安打2本塁打で、打率.316の成績を残している。
メッツの先発は左ふくらはぎ痛から復帰2戦目、2023年に1度対戦し、1打数1安打2四球。今季は初対戦。NPB時代は9試合で22打数5安打(打率.227)で、13三振も2016年に2本のホームランを放っている。
ポストシーズンは20打数4安打、打率.200、1本塁打、4打点とやや当たりが止まっている大谷、大歓声に押されて1回の第1打席、カウント1-0から少し変化したストレートを打ち損じてセカンドゴロ。打ち取られた大谷だが、ベンチに戻るとネクストバッターズサークルのF.フリーマン(34)、T.ヘルナンデス(31)に千賀のボールの状況を耳打ちしていた。
そこから3つの四球でチャンスを作ると、2死満塁で6番・M.マンシー(34)が千賀のカットボールを捉えてセンター前へ、2塁走者のフリーマンは痛めている足で必死の走塁、ドジャースが2点を先制した。
2対0とリードして迎えた2回、無死一塁で9番・T.エドマン(29)が絶妙な送りバント、得点圏に走者を進めると続く大谷は千賀と2度目の対戦、1球目のカットボールをコンパクトなスイングで叩き、ライト前へタイムリー。味方のお膳立てにしっかりと応えた。
大谷は2死一塁の場面になると2塁を狙って盗塁、しかし、メッツのキャッチャー・F.アルバレス(22)の好送球でタッチアウト、大谷は7月22日以来の盗塁死、レギュラーシーズンからの連続成功は36でストップした。
ドジャースは3回まで先発のフラハティがメッツ打線をパーフェクトに抑える好投、4回には先頭打者に四球を与えるなど2死一、二塁のピンチを招いたが無失点に切り抜けた。
その裏、ドジャースは先頭の7番・E.ヘルナンデス(33)がヒットで出塁すると、8番・G.ラックス(26)がこの試合2度目の送りバント、すると9番・エドマンがライト前へタイムリーとD.ロバーツ監督(52)の采配が見事にハマった。
さらに1死一塁で大谷の第3打席、メッツ3人目、左腕のD.ピーターソン(29)と対戦、カウント1-0からカーブを完璧に拾い上げて打球速度187.4キロの弾丸ライナーでライトフェンス直撃のヒット、ライトが打球処理にもたつき2塁へ進塁、1塁走者もホームに還った。そして、3番・フリーマンのタイムリーで大谷もホームを踏み、6対0とリードを広げた。
6回、大谷の第4打席、メッツは4人目、左腕のD.ヤング(30)、カウント2-2から外角低めのシンカーに体勢を崩されながらもセンターへ。大きな打球となったがあとひと伸び足りずにセンターフライ。このリーグ優勝決定戦シリーズでこれから何度か対戦のある左腕の球筋をしっかりと確認した。
8回には1死一、二塁で第4打席、メッツ5人目のJ.ブット(26)と対戦。この打席はストレートの四球、1死満塁とチャンスを広げ、2番・ベッツがレフト線を破るダメ押しの3点タイムリーツーベースで試合を決めた。
大谷は4打数2安打1打点1四球。5試合ぶりのマルチヒットで2試合ぶりの打点を挙げた。投手陣も先発のJ.フラハティ(28)が7回2安打無失点と好投、中継ぎも無失点リレーで1966年にオリオールズがマークした記録に並ぶ、ポストシーズンメジャー最長タイとなる33イニング無失点、ドジャースが快勝で第1戦を制した。
試合後、大谷は中継局のインタビューに応え、ホームランが出なくて9得点という攻撃陣について「1人1人が自分の仕事をしていると思いますし、先制、中押し、ダメ押しといい点の取り方、ゲーム運びは素晴らしかったと思います」と話した。
そして、投手陣のメジャー最長記録タイとなるポストシーズン33イニング無失点には「1人1人が素晴らしい仕事をしてますし、より集中できるような、僕らはオフェンスのことだけ考えていれば大丈夫だっていう信頼がチーム全体であるなと思います」と笑顔を見せた。