ウクライナのゼレンスキー大統領は、ロシアによる侵攻に「北朝鮮が実際に関与している」と明言しました。
ゼレンスキー大統領は、14日に公開したビデオメッセージで、情報機関からの報告として「戦争に北朝鮮が実際に関与している」と話しました。
ほかにも、戦争の長期化に加担している国がいくつかあるとしたうえで、「ロシアを助ける者は誰であれ、ウクライナを守るために厳しく対応する」と強調しています。
詳細は明らかにしていませんが、ゼレンスキー氏は前日には、北朝鮮がロシアに対し、兵器の供与だけではなく人員の派遣も行っていると主張していました。
ロシアと北朝鮮をめぐっては、ウクライナ東部のロシア側が支配する地域で、北朝鮮の将校6人がウクライナ軍による攻撃で死亡したと、今月、地元メディアが伝えています。
ゼレンスキー氏は、またこの日のビデオメッセージで、「今週、ヨーロッパで、戦争を終わらせるための戦略を提示する。『勝利計画』が明らかになる」と話しました。
ウクライナメディアは、ゼレンスキー氏が「勝利計画」を16日にウクライナ議会で説明し、17日、18日に開かれるEU=ヨーロッパ連合の首脳会議で首脳らにも提示する見通しだと伝えています。
一方、ロシアのプーチン大統領は14日、北朝鮮との「包括的戦略パートナーシップ条約」を批准する法案を下院に提出しました。
この条約は、今年6月にプーチン氏が北朝鮮を訪問した際に金正恩総書記と署名したもので、どちらかが武力侵攻を受けた場合に軍事支援を行うことなどが盛り込まれています。
法案は議会での採決を経て、プーチン氏の署名によって成立する見通しです。