支援者「乗る人はタダだよ」簗農水大臣 衆院選公示日に出陣式の参加者を“バス無料送迎”…公職選挙法違反の可能性は?【Nスタ解説】

TBS NEWS DIG Powered by JNN
2026-10-08 21:54

「予算カット」発言で批判がおさまらない簗農林水産大臣をめぐっては、衆院選の出陣式の際、バスで参加者を無料で送迎した“新たな問題”が浮上しています。

【“無料送迎”か】“マイクロバスが手配されていた” 地元事務所前で行われた出陣式

「とにかく働いて仕事で返せ」 続投させる考え

10月8日、衆議院と参議院で行われた代表質問。

野党側は、簗農林水産大臣に対し、「本当に予算の減額を働きかけた事実はないのか」と迫りました。

国民民主党 玉木雄一郎 代表(衆議院本会議)
「(国交省に)普通、予算の増額を問い合わせしても、減額の問い合わせはしないのではないか。本当に減額を働きかけた事実はないのですか。正直にお答えください」

簗和生 農水大臣
「地元からの問い合わせがあったことを踏まえ、国土交通省に問い合わせを行ったものです。問い合わせにあたり減額を求めた事実はありません」

追及は、高市総理の“任命責任”についても。

国民民主党 玉木雄一郎 代表
「高市総理はご自身の任命責任をどのように考えておられますか」

高市総理
「私自身その発言は不適切だと考えましたので厳しく注意をしました。しっかりと説明をした上で襟を正して職責を全うしてほしい」

簗大臣を続投させる考えをあきらかにしました。その上で。

高市総理
「『とにかく働いて仕事で返せ』と(簗大臣に)言っております」

また、野党側が求めている予算配分をめぐる全省調査については、行わない方針を示しました。

一方、簗大臣の続投で、国会の委員会審議にも影響が出そうです。

立憲民主党 斎藤嘉隆 国対委員長
「当面、参議院の側で農水委員会が開かれることはないだろうと」

8日午後、参議院の与野党国対委員長が会談し、野党側は簗大臣が明確な説明責任を果たすか、辞任しない限り、農林水産委員会は開かせないと通告しました。

影響が広がり続けています。

“新たな問題” 出陣式参加者をマイクロバスで“無料送迎”か

簗大臣をめぐり、衆院選の出陣式の際、バスで参加者を無料で送迎した“新たな問題”が浮上しています。

記者
「栃木・大田原市です。簗氏の出陣式はこちらの広場で行われました」

簗和生氏(2026年1月)
「高市政権で仕事ができるのは私なんです。『やなちゃん』と呼ばれて、その関係を使える。これは私なんです」

2026年1月27日、衆院選の公示日に行われた出陣式。

簗大臣の支援者によると、会場には参加者を送迎するためのマイクロバスが手配されていたといいます。

「乗る人はタダだよ、みんな」 複数の支援者が語る

ーーーみんなどうやって来るんですか?

簗大臣の支援者A
「使っていないところ、更地、そういうところに車をとめてもらって、1台か2台の小さなマイクロバス、それでピストンで運んだりですね。20往復ぐらい2台でやったんじゃないのかな」

JNNが簗大臣の「選挙運動費用収支報告書」を調べてみると、2024年と2026年、「シャトルバス代」として20万円前後の支出が確認できました。

しかし…

ーーーマイクロバスですし、お金を払うわけではない?

簗大臣の支援者A
「タダ。乗る人はタダだよ、みんな。そんな金がかかるもんじゃないからね。一晩だから2万か3万でしょう」

2026年の衆院選では、簗大臣側が手配したシャトルバスで参加者を無料で送迎していたと、この支援者は話します。

別の支援者も…

簗大臣の支援者B
「出陣式に出るときの通知(はがき)に『シャトルバスを出します』というのはあった」

ーーーそのバスはお金を払うんですか?

簗大臣の支援者B
「お金払わないよ」

ーーーバスに乗ったことはあるんですか?

簗大臣の支援者C
「乗ったことはありますよ、1回だけ」

ーーーその時、お金とかはあったんですか?

簗大臣の支援者C
「お金はやっぱりないです。集会場までは500mもないくらいの近距離ですので、そこでお金をとることはないと」

専門家「買収という形になり得る可能性」

この問題について、簗大臣は…

ーーーシャトルバスで送迎していたという報道が出ているが、事実関係は?

簗和生 農水大臣(10月7日)
「法令に従い、適正に処理しておりますので」

公職選挙法に詳しい元衆院議員の若狭弁護士は、こう指摘します。

若狭勝 弁護士
「タダでシャトルバスで出陣式の会場に行けるというのは、一つの財産的な利益を受けるということにはなると思います。これは買収という形になり得る可能性があると思います」

「24年に18万4800円、26年に23万5400円」シャトルバス代として支出

今国会も重要法案が目白押しの中で、必要な議論があるにも関わらず、簗大臣の問題で終始することになると、やはり職を辞するということが必要になってくるのではないでしょうか。

今回の新たな問題についてです。

2026年1月27日、衆議院議員選挙公示日に行われた出陣式で、会場となった地元事務所前の広場と臨時の駐車場を、手配したシャトルバスで参加者を“無料”で送迎していたという問題が浮上しました。

簗氏の選挙運動費用収支報告書では、「シャトルバス代」として、2024年に18万4800円、2026年に23万5400円の支出が確認できました。

この件について、公職選挙法の違反になり得るのでしょうか。

TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
お金を支出していないで、みんな会費で賄っていれば計上する必要がないわけですよね。

計上しているということは、サービスを提供したということで、極端に言えば買収行為にあたるということです。全体としては相当怪しい感じになっています。

出水麻衣キャスター:
通常こういったシャトルバスですとか、選挙の応援の周りは、候補者本人はどこまで把握できるものなのでしょうか。

TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
基本的に事務作業は秘書がやるのですが、簗大臣の事務所は秘書が相当交代しているので、その間に、そういう事態が生じたんだと思います。

無料で有権者を演説会場まで乗せるのはOK? 栃木県選挙管理委員会に質問すると…

井上キャスター:
事務所としての事務方がやっていたのではないかということですが、選挙管理委員会はどうだったのか、ということで取材しました。

バス代を選挙費用として支出し、無料で有権者を演説会場まで乗せるのはOKかと問われたらどうするかと、一般論として質問しました。

栃木県選挙管理委員会
「『公職選挙法221条の買収および利害誘導罪にあたる可能性があるので、差し控えてもらいたい』と回答する」

あくまでも一般論としての回答で、今回がどうだったかは分かっていません。

簗農水大臣は10月7日、「法令に従い、適正に処理しております」とコメントしています。

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<プロフィール>
星浩さん
TBSスペシャルコメンテーター
1955年生まれ 福島県出身
政治記者歴30年

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