弾力のある歯ごたえと深い味わいが美味しいハマグリ。
お吸い物に入れたり、七輪などにかけて焼いて食べたりと楽しみ方はいくつもあります。
そんなハマグリは、いつごろ旬を迎えるのでしょうか。
そこでここでは、ハマグリの旬はもちろん、砂抜きや保存方法について解説していきます。
ハマグリの旬はいつ?
ハマグリは、かつて日本各地の沿岸で獲れた食材です。
しかし、埋め立てや干拓によって生息域が破壊されていったことで個体数が激減しています。
そして、漁獲できる場所もまた非常に限られてきています。
生産地としては、三重県の桑名や茨城県の鹿島が特に知られています。
ハマグリの旬
ハマグリは、産卵前の春頃から体が膨らむ初夏にかけてが一番美味しい時期、つまり旬であるとされます。
漁獲できる海によって地域差もあるとされますが、特に産卵時期直前の2月から4月にかけてが旬とされることがあります。
ハマグリの保存方法
ここからはハマグリの保存方法について見ていきましょう。
砂抜きは必要なの?
ハマグリを美味しく食すためには、どうしても砂抜きが必要となってきます。
砂抜きは、海水に近い塩分濃度の水に浸しておくのがコツです。
500ccの水に対して大さじ1杯の塩の比率が目安となります。
砂抜きをする際は、容器に直接ハマグリを入れるのではなく、ザルのような網目が開いたものを下に敷いておいたほうがより砂抜きはうまくいきます。
砂抜きで吐き出した砂は、ハマグリが再び吸い込んでしまうことがあります。
それを防ぐために、下に一枚穴の開いているザルなどを用意しておいたほうがいいんです。
冷凍保存はきくの?
砂抜きをしたハマグリも、潮干狩りなどで大量に手に入れた場合などはその場ですぐに調理するとは限りませんよね。
そんな時は、冷凍して保存することができます。
おおよそ2週間程度であれば冷凍しても保存しておけますよ。
冷凍する際は、濡れ布巾をかけて1時間ほど潮出しましょう。
それを密閉可能な袋に入れて冷凍するだけで保存できます。
なお、新鮮なハマグリは3日間ほど冷蔵保存が可能です。
砂抜きしたハマグリを濡れた新聞紙に重ならないように包んで野菜室へ入れると休眠状態に入って若干長持ちします。
縁起物としてのハマグリ
日本では、古くからハマグリが縁起物として重宝されてきたという歴史があります。
「夫婦和合」の縁起物
ハマグリの貝殻は、他のハマグリの貝殻とピタリと合うことはありません。
もともとの貝殻とでないと、形が揃うことはないのです。
そのことから「夫婦和合」や「夫婦円満」の象徴となる縁起物とされてきました。
伝統的な日本の結婚式では、これを理由にハマグリのお吸い物が出されていました。
桃の節句で食されるハマグリ
ハマグリは、女子に良縁をもたらす縁起物ともされてきました。
これは、前述のハマグリが他の個体とは貝が合わないという特性から来た風習の一つとされています。
それもあって、ひな祭りともいわれる桃の節句では、お吸い物に入れて食されてきました。
まとめ
日本で古くから食されてきたハマグリ。
その旬は、産卵前の春頃から体が膨らむ初夏とされています。
中には、年間を通して安定して美味しいとされる事も。
このハマグリは、古くから「夫婦和合」や「女子の良縁」の縁起物とされてきました。